「空間における3点」であれば、その全てを通る平面は必ず存在しますね。
しかし、「4点」となると簡単にはいきません。
入試において、
「空間における4動点が同一平面上」
にある場合を考えるには、“時間との闘い”に伴う焦りもあり、厳しいものがあるでしょう。
それに備えるためにも、一度じっくり取り組んでおきましょう。
(“立方体の切断”ができる小学生ならば、十分に挑める問題です。)
【問題】
1辺12の立方体ABCD-EFGHがある。
4点P,Q,R,Sは、それぞれ辺AE,EF,BC,CD上の動点で、下記のように動く。
P; 毎秒4でE→A→E→A→…
Q; 毎秒2でE→F→E→F→…
R; 毎秒2でB→C→B→C→…
S; 毎秒3でD→C→D→C→…
4動点は同時に動き始め、かかった時間をx秒とする。
0<x≦24とするとき、4動点が同一平面上にある場合のxの値を全て求めよ。
【解説】
まず、
「辺AE,EF,BC,CDの各辺上の4点(頂点を除く)」
が、
「同一平面上には存在し得ない」
ことを把握しましょう。
“立方体の切断”の原理を理解できていれば、時間は若干かかるかもしれませんが、たどり着けるはずです。
そこまでたどり着ければ、
「動点が頂点上にある場合」
を考えていけばいいですね。
∴x=6,12,18,24
因みに、4点は、
x=6,18のとき「台形」を形成
x=12のとき2点が一致し「直角三角形」を形成
x=24のとき2点が一致し「正三角形」を形成
なお、上記問題は
「今年の都立戸山の入試問題」
のアレンジです。
入試では、
「各点が一致しない場合」
に関して出題されました。
時間が制約されている状況では、一番最後にまわして取り組むべき問題だったでしょう。
※「x=4のときの4動点を結んでできる四面体」の体積を求める問題が、
「多面体の体積の考え方」
https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/05/16/102021
の(1)の問題で、同じく都立戸山入試(2020)にて出題されました。