数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

小学生も大学入試問題に挑戦しよう!

大学入試問題であっても、小学生にも解けてしまうような場合があります。

しかも、小学生が解いても、高校生が解いても、かかる時間はほぼ変わらないのが今回の問題です。


念のため、言葉の説明だけしておきましょう。

自然数Aと自然数Bが“互いに素”」
とは、
自然数Aと自然数Bの“最大公約数が1”」
ということです。

自然数Aと自然数Bがどちらも素数
である場合はもちろんですが、例えば、
「8と9は互いに素」
となることに注意しなければなりません。


【問題】
2019以下の自然数について、次の値を求めよ。
(1)3の倍数の総和
(2)6の倍数の総和
(3)12と互いに素な数の総和


(答え;680403, 339696, 679393)


【解説】
「□の倍数の総和」
は、かつてのガウス少年のように、
「差が等しいいくつかの数(等差数列)の総和」
の求め方を用いればいいですね。


(1)
2019/3=673より、
題意を満たす3の倍数は3~2019の673個ありますね。
∴(3+2019)×673×1/2=680403


(2)
2019/6=336…3(※[2019/6]=336)より、
題意を満たす6の倍数は6~2016の336個ありますね。
∴(6+2016)×336×1/2=339696


(3)
12=2×2×3より、
「12と互いに素な数」
とは、
「2の倍数でも3の倍数でもない数」
ということがわかりますね。

まず、余事象である
「2の倍数または3の倍数となる数」
の総和は、
(2の倍数の総和)+(3の倍数の総和)-(6の倍数の総和)
で求まりますから、
(2+2018)×1009×1/2+680403-339696=1359797

∴(1+2019)×2019×1/2-1359797=679393