数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

「豊島岡女子」の入試問題は模試にオススメ!

豊島岡女子の入試問題は、昨年(2019年)より、上位向けの非常に良質な内容になっています。

難関校をめざす人は、一通り学んだ後に同校の昨年・今年の入試問題を、模試がわりにやっておくことをお勧めします。

なお、同校は2022年度から高校募集を停止する予定なので、現在中3生であれば受験可能となります。


さて、特に難関校入試においては、「小問集合」などを少しでも簡単に解くことで、
「大問にあてる時間を稼いでおく」
ことが必要になってきます。

同校の2020年の「小問集合」の問題を通して、考えてみましょう。


【問題-1】
2次方程式x×x-5x-3=0の正の解の小数部分をaとするとき、a(a+5)の値を求めよ。

【ある“模範”解法】
2次方程式の正の解を求めると、
「(5+√37)/2」
となり、
「整数部分は5」
とわかるので、
「a=(√37-5)/2」
を与式に代入して、
∴a(a+5)=3


【問題-2】
大小2つのサイコロを振り、出た目をそれぞれa,bとする。
このとき、11a+8bの値が7の倍数となる確率を求めよ。

【ある“模範”解法】
全36通りチェックすると、
「題意を満たすものは6通り」
とわかるので、
∴1/6


上記のような解き方でも、他の大問などを時間内に解ききる力があるならば、まぁ構わないでしょう。

しかし、難関校をめざすのであれば、“次数下げ”や“合同式”の考え方をマスターしておくべきでしょう。