「姉貴、4次方程式ってどう解くの?」
「え?複2次式タイプじゃなくて?」
「うん、全ての項がフルラインナップのやつ」
「そんなの、中学生に解かせる訳ないじゃん!考え方が間違っているんじゃないの?」
本来的には、高校課程で習う「判別式」。
しかし、塾などで教えてもらった中学生もいることでしょう。
だからと言って、不等式や方程式の解き方をマスターしきっていない中学生は、何でもかんでも判別式にもっていくのはやめましょう。
「使った方が楽になる」
と判断できる場合に限定しましょう。
【問題】
xについての2次方程式
の解が1つになるような、正の整数aの値を求めよ。
(答え;5)
【解説】
弟くんのように、安易に判別式を用いて解こうとすると、
「aの4次方程式」
となってしまい、大変になるだけですね。
焦らず、まずは基本に忠実に
「因数分解できないか」
をチェックしましょう。
つまり、
“xについての定数項部分”
に着目するんでしたね。
すると、
という変形を行えば、因数分解できることが見えてきますね。
よって、
となるので、
∴
題意より、これが重解となるので、
aは正の整数なので、
∴a=5
難関校入試の場合は、高校課程の知識を活用することで、楽に解けてしまう場合も結構あります。
しかし、それらを知っていることで慢心してはいけません。
“楽になる”ならば活用する意味もありますが、高校入試問題は基本的には中学課程の内容のみで解けるように作られているはずですから、“まずは”基本に忠実に考えてみるべきでしょう。