「三平方」を使わずに解くことができる問題なので、小学生でも対応できるはずです。
但し、
「“図の感じ”から何となく直感で解いて“たまたま”正解だった」
というようなことがないか、注意しましょう。
論理的に裏打ちされた理由に基づいて正答を導いていないのであれば、それを指摘してあげるのは周囲の役割でもありますね。
“算数が得意”な小学生の中には、ほとんどを頭の中だけで処理して正答を導き出す子がいます。
正しい論理に基づいているか否かは、
「解いた経緯を説明(口答で可)」
させてみればすぐにわかります。
将来的には、「論理性を立証する」ことは大切なスキルとなるので、小学生のうちから慣れさせておくべきでしょう。
特に、お子さんのテストの点数の上下が激しいような場合は、留意しておくといいかもしれません。
【問題】
上図において、△ABCはAB=AC=6,BC=4で、△BDE≡△ABCである。
点Cは線分BD上にあり、点Fは線分ACと線分BEの交点である。
線分AEをEの方に延長させた直線上に、AE:EG=5:4となる点Gをとるとき、△ACGは△ABCの何倍の面積となるか?
(答え;9/10倍)
【解説】
まず、
「∠ACB=∠EDB」
より、
「AC〃ED」
となるので、
「CD=FE=2」
「FC=4×2/3=8/3」
よって、
「AF:FC=10/3:8/3=5:4」
(※「AE:EG=5:4」から「BE〃CG」もわかるので、“相似図形の面積比”を用いる方法もありますね。)
ここで、
「△AFE=5」
とおいて各図形の面積を求めてみましょう。
まず、
「△CEF=4」
となるので、
「△ACG=(5+4)×9/5=81/5」
また、
「△ABF=5×2=10」
となるので、
「△ABC=10×9/5=18」
∴△ACG/△ABC
=(81/5)÷18
=9/10(倍)