2020年の筑駒の入試問題では、その他の問題は解いた上で、
「大問[2],[3],[4]の最後の小問」
のうち1つでも答えられたならば、「数学」においては最善を尽くしたことになるでしょう。
では、どの問題に力を傾注すべきだったか。
それは、「[4]の立体問題」でしょう。
[2],[3]については、どちらもある程度の分析が必要で、試験時間内に解ききるのは厳しかったでしょう。
一方[4]は、“何らかの新たな発見”を必要とする訳ではなく、立体の特性も把握しやすいので、最後に残った時間を使って解ききることが十分可能でしょう。
計算が若干面倒かもしれませんが、同校の受験生ならば当然“織り込み済み”のはずですね。
【問題】
全ての辺の長さが6の正四角錐O-PQRSと、1辺6の正方形ABCDを底面とし、正四角錐O-PQRSと高さが同じである直方体ABCD-EFGHがある。
正方形ABCDの対角線の交点と、正方形PQRSの対角線の交点がTで一致していて∠ATP=30゜であるとき、2つの立体の共通部分の体積を求めよ。
(答え;180√2-84√6)
【考え方】
まず、
「重心を中心として正多角形を回転」
させた場合の、
「元の図形と重なった部分の図形特性」
は、研究済みのはずですね。
まだの人は、
「どことどこがなぜ等しくなるのか」
をしっかり理解しておきましょう。
また、立体上においても、
「重なっていない部分の共通性」
を把握できていれば、あとは計算するだけですね。