数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2つの2次方程式の解の和(2021灘)

「2つの2次方程式」がらみで、もう1問やってみましょう。

2次方程式」にはかなり慣れてきているとは思いますが、難関校合格をめざす人向けの問題となります。

小問集合の中の1問とはいえ、意外と手こずるかもしれません。


【問題】
a,bを0でない定数、c,p,qを定数とする。
xの方程式 a×x×x+cx+b=0の解が x=5,p、
xの方程式 b×x×x+cx+a=0の解が x=3,q
であるとき、p+qの値を求めよ。


【解説】
色々なアプローチの方法がありますが、今回は上位向けということで、
2次方程式の解と係数の関係”
を用いて解いてみましょう。


まずは、各方程式に、
「x=5とx=3を代入」
して、
「5a=3b」(*)
を導いておきましょう。

次に“解と係数の関係”から、
「5p=b/a,3q=a/b」

よって、(*)を用いて、
「p=1/3,q=1/5」
と求まるので、
∴p+q=8/15


本番は110分の長丁場とはいえ、他にも時間をかけたい問題があるでしょうから、変な遠回りをしていないかをチェックしておきましょう。