数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

回文数(2019中大附属)

今日の日付に因んで「回文数」の問題です。
818や12321など、数字の並び方が左からも右からも同じである自然数のことです。

「整数」が苦手な小学生は「しらみつぶし」にはしりがちですが、論理的に解く方法を身につけましょう。


【問題】
3桁の自然数で5をかけると回文数になる数のうち、最小の数と最大の数を求めよ。


まずは鉄則に則り、
「100≦3桁の自然数≦999」(*)
をしっかり把握しておきましょう。

そうすると、
「最小の数は101」
とまず気付けると思います。

では、「最大の数」はしらみつぶしで探していきますか?

かなりの時間を使って導き出したとしても、「確実に正解」との自信を持って次の問題に進めますか?

最後に残った時間を使って解くならば、「しらみつぶし」でも仕方ありませんが、まずは論理的に探せないか考えてみましょう。


スタートは、やはり鉄則事項(*)を用いた検討です。

そして、「5をかけるとどうなるか」を考えましょう。

正方形に内接する直角三角形/解答

△ABEと△ECFに着目したとき、

∠ABE=∠ECF=90°
∠BAE=∠CEF
(または∠AEB=∠EFC)

となるので、
「△ABEと△ECFは相似である(△ABE∽△ECF)」
と言えますね。

ここで「AE:EF=4:3」より、
△ABEと△ECFにおける対応する辺どうしの比(相似比)は「4:3」とわかります。

よって、
AB:EC=BE:CF=4:3より、
EC=8×3/4=6
BE=8-6=2
CF=2×3/4=3/2

∴△CEF=6×3/2×1/2=9/2


なお、定番の“図形の折り返し”問題でも「相似」が鍵でしたね。

特殊な多面体の体積(2019久留米大学附設)

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まずは、K,L,M,Nを通る平面でこの9面体を切断します。

KMとLNの交点をTとし、上部の四角錘O-KLMNを、
OTKL,OTLM,OTMN,OTNKの4つの三角錐に等分します。

次に、
OTMNをMNを軸に回転させてOがSに一致するように移動させます。
(※ひし形ですからOがSに必ず一致しますね。)

他のOTNK,OTKL,OTLMも同様に回転移動させ、Tが移動した位置の点をU,V,W,Xとします。

すると「9面体の体積」は「UVWX-DABCの体積」に等しくなります。

では、UVWX-DABCはどんな立体か?

立体をつくった皆さんはわかると思いますので細かい説明は省略しますが、
「1辺2の立方体」
となりますね。

つまり、9面体の体積は、
2×2×2=8
と簡単に求まる訳です。

特殊な多面体をつくってみよう!(夏休み自由研究)

中学・高校受験の立体問題では、時に複雑な多面体が題材とされます。

立体把握能力を高めるには、まずは「慣れる」ことです。
期間が長ければ長いほど、能力は高まります。

実際の入試では、頭の中で立体を読み解き、時には絵にしながら臨むしかありません。
その一助とするために、この夏のうちに実際に模型をつくって考えてみましょう。

様々な難関校の入試問題に、題材は多数あります。


例えば、下記のような問題。
久留米大学附設高(2019)の問題を小学生でも解けるように改題したものです。

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【問題】
図のような、1辺2の正方形ABCDを底面とする9面体の体積を求めよ。
ただし、以下の条件を満たすものとする。
PA,QB,RC,SDは全て底面に垂直で、長さは全て1。
四角形ONPK,OKQL,OLRM,OMSNは全て合同なひし形。
∠PKQ=∠QLR=∠RMS=∠SNP=90°。


今は、頭の中だけで考えるのは難しいと感じるかもしれません。
それを、自分で展開図をつくり、組み立ててみると、解法が見えてくると思います。

等積図形/応用編(2018慶應義塾志木)

積分の知識は必要なく、「等積図形」を応用して変換すれば解けますね。


この放物線は

「y軸に関して対称」

であることをまず再確認しましょう。


つまり、

「図形OBC」=「図形OBD」

ですね。

「図形OBE」が共通部分なので、

「図形OCE」=△BDE

だとわかります。


∴3×3a×1/2=9a/2

等積図形

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受験算数でよくある問題なので、小学生にも解けると思います。

「A=BならばA+C=B+C」という基本に立ち返りましょう。


【問題】
1辺8の正方形ABCDで、
BE=3,DF=2,△BEH=△FGHのとき、
DGの長さは?
(2018城北)


【解答】
△BEHと△FGHに隣接する“共通な図形”を加えて考えてみましょう。

この場合は“四角形AEHF”を双方に加えて考えれば、
「△ABF=四角形AEGF」
となりますね。

DG=xとおくと、
6×8×1/2=8(x+5)/2 - 2x/2
∴DG=x=4/3


では、応用編の一例です。

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【問題】
原点を通る放物線上に3点A(-3,27),B(3,27),Cがある。
直線BC(傾きa)は「放物線と直線ABとで囲まれた図形」の面積二等分線。
直線AB,直線BCとy軸との交点をD,Eとする。
このとき「図形OCE(斜線部分)」の面積をaを用いて表せ。
(2018慶應義塾志木


「放物線をアウトラインとする図形」の面積は、小・中学生には求められません。

よって、何らかの“変換”が必要だとわかるはずです。