数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2023-01-01から1年間の記事一覧

平行四辺形を題材とした“ちょいオモ”比問題

平行四辺形に様々な線分を交差させた上で比を求めさせるような問題は、受験生ならば飽きるほど取り組んできたことと思います。■ しかしながら、あまり見かけたことのないような“ちょっとオモシロイ”問題が、しかも公立校入試で出題されました。■ 実際の問題…

気を抜いているとミスしがちな小問

“あるレベル以上”の学校の入試問題の場合は、簡単そうな問題をナメてかかってしまうと、痛い目に遭うこともあります。■ どの設問に対しても、「決して油断することなく取り組む姿勢は必須」と心しておきましょう。■ と、前振りしておけば、まさか間違うこと…

“山椒”のような小問集合

入試において「小問集合」といえば、確実に得点すべき問題として、合格へ向けては大切な関門でもありますね。■ かなりの難関校でない限りは、落ち着いて取り組んでいけさえすれば得点することができ、その後の大問を気持ちよく解いていくためのウォーミング…

六角形の辺の長さ

今回取り扱うものは、問題文は短く、条件を反映させた図形も頭の中で何となくイメージできるものの、まずは実際に「図を描く」という作業を行わないことには解くことが難しいであろう問題です。■ 入試問題などでは、余計な誤解を避けるためもあって、与条件…

G.C.D.とL.C.M.に関する練習問題

整数関連で出題されやすい分野の一つとして、「最大公約数・最小公倍数」を絡めた問題がありますね。■ 定番問題はやり尽くしたでしょうから、少しは毛色の違った出題での練習をしておきましょう。■■■ -----------------------------------------------------…

頻出四面体求積問題のアレンジバージョン

少し前まで、この類の四面体の求積問題は頻出していましたので、その対応策も広く行き渡っていると思います。■ しかし、その対応策を機械的に覚えるだけで満足しているようだと、例えば今回取り上げたような問題の場合は、見事に術中にはまってしまうことで…

平面図形の軌跡としての立体

線分や平面図形が“平面上で動くことによる軌跡”に関する問題ならば、定番問題としてあらゆる受験生が対応策を練習していることと思います。■ しかし、“空間における(3次元)軌跡”となると、上位校志望の受験生でないと、なかなか接する機会自体が少ないでし…

このような問題をどう解いていきますか?

入試問題というものは、そこがどのような学校であるかを示すようないわば“顔”のようなものであり、その作成には、毎年かなりの労力がかけられているはずです。■ ところが、独善的な人物がその作成を担当し、アンタッチャブルなものとして他から捉えられてし…

「中央値問題」で“理詰め”の訓練をしよう!

【2023/9/22(不具合発生110日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし! ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 今までもいくつも取り扱ってきましたが…

多面体を“切り開く”

【2023/9/2(不具合発生90日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし! 【2023/8/8(不具合発生65日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし! -----------------------------------------------------------------------------------------------…

“事前通知なしの強制措置”に抗う様を見守りながら考えてみよう!

【2023/8/3(不具合発生60日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------小中高校生の読者の皆さんにとっては、「…

「はてな」による“肩たたき”?

【2023/6/19(不具合発生15日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし 【2023/6/11】 6/5より正常に投稿ができなくなって以来、不具合等の正式アナウンスは全くないままです。 ・全く「改行」されないまま表示される ・カテゴリー設定ができない ・予…

立方体の“対称の面”

何か急にブログが正しく表示されなくなってしまったので、このままで勘弁ください。 運営サイドの是正を待ちましょう。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------…

「円の接線」の作図(2023都立立川)

都立高校入試においては、毎年「作図問題」が出題されますね。 小学生の皆さんに伝えておくと、 「定規とコンパスのみで作図」 することを条件としているので、分度器は使えませんし、定規の目盛りも使えません。 よほど回りくどい方法でない限り、正しく作…

誘導設問なしで解ききれるか(2023都立日比谷・改題)

前回記した通り、今年の都立日比谷においては難問レベルの出題はありませんでした。 但し、誘導設問さえなければ、 「どれだけ短時間で気づけたか」 を評価できる内容になっていたであろう出題はありました。 難問というほどではないものの、 「制限時間内に…

都立日比谷/数学(~2023)を振り返ってみて

毎年都立日比谷においては、実施後すぐに入試問題が公開されていたものの、今年は約3ヶ月もしてからようやく公開されました。 何らかの意図があるのかは不明ですが、過去問集の発刊がらみから公開しない私立校ならともかく、公立校なのですから、すぐに公開…

「差を求める」ということは…

「本日の12:34から12:56までは何分間?」 と問われたら、 「12:56という時刻と12:34という時刻の差」 を求めればいいので、 「56-34=22分」 と答えますよね。 では、 「本日の12:34から13:56までは何分間?」 と問われて、 「56-34=22分」 と答える人はいな…

ものごとの見方を変換できるか

難解なものごとに、何らかの規則性のようなものを発見できたとしたら、ブレイクスルーの予感がしますね。 しかし、AIの活用があたりまえの世の中になったら、そんなことは朝飯前というか“秒”ではじき出してしまうかもしれませんね。 今巷を賑わしているChatG…

学習指導の成果を見極めるには

こどもたちは、親が判断した何らかの目的のもとに、学校以外で学習指導を受けているケースがほとんどだと思います。 あまりにも基本的な学習習慣がついておらず、親がみてあげる時間もとれないような場合は、まずは○○式などの街塾やタブレット学習などが敷居…

中学受験をしない選択もありますよ!

例えば、 「水の入った水槽に様々な立体を様々な向きで沈め、水深がどうなるから…」 という、“受験算数”を学んでいると、必ずといってもいいくらい出くわす問題がありますね。 しかし、中学に入って「数学」を学び始めてみると、そのような問題に取り組む機…

「“軌跡”問題」に慣れておこう!

ある条件が与えられ、それを満たす点をたどっていくと、線になったり面になったりすることがあります。 「条件を満たすように点が自由に動く」 とすると、その無数な集合を“軌跡”と呼び、それを求める問題は“動点問題の華”とも言える分野です。 線分はもちろ…

今の時期だからこそ素直に解ける「四面体問題」(2023都立隅田川・改題)

多面体の中で最も面の数が少ない“四面体”。 つまり“三角錐”なので、その体積を求めることは難しいことではありませんね。 基本情報である 「底面積とそれに対する高さ」 さえわかれば求められるものの、条件によっては「無理数」や「三平方の定理」などを知…

大変な「イモ掘り」をさせるなら“カタルシス”を!

学校などの行事で「イモ掘り体験」に行ったのであれば、たとえ泥だらけになって苦労したとしても、必ず誰でもイモを掘り当てられるようになっているはずですね。 しかし、入学者を選別しなければならない入試においては、そのような甘いことを言ってはいられ…

整数の和と積(2023聖光学院中・改題)

規則性があるようないくつかの整数(数列)であれば、それらの和を簡単に求めることができます。 小学生でも、“差が一定”のいくつかの整数(等差数列)であれば、その「和」の求め方を原理から理解できているはずですね。 今回は、そこに「積」も絡めて理解…

「受験算数」で整数を扱う場合の“節度”

前々回においても触れたように、小学生の段階では「式の扱い方」についての未習部分が多いので、整数問題を解かせるのであれば、ある程度の“節度”をもった内容にしておく必要がありますね。 つまり、 「小学生でも使える効率的な解法が存在する」 か、 「ゴ…

あまり目にしたくない字…

新年度が始まり、新たな学校や会社・組織などに通うことになる人が増える時期となりました。 今回は、数学とは全く関係ない内容なのですが、時期的に一度言及しておきたく記しておくことにしました。 このコロナ禍で、通学・通勤のスタイルが大きく変わった…

「受験算数」における整数問題(2023フェリス女学院中/女子学院中・改題)

小学生が整数問題に取り組む際によく用いる手段が、ゴリゴリ書き出して求める“力業”です。 式の取り扱い方に未習部分が多いのでもっともな面もあるのですが、上位校の入試においてはそうも言ってられません。 ある程度は「整数の扱い方」に慣れておかないと…

正八角形(2023麻布中・改題)

正三角形・正方形・正六角形などの正多角形を題材とした問題には、数え切れないほど取り組んできていることと思います。 しかし、それらの図形の特徴は知れ渡っているので、様々な対処法も簡単に思い浮かべられる人も多いことでしょう。 そこで、 「“正五角…

“リケジョ”を羽ばたかせるには…(2023フェリス女学院中・改題)

一昔前では、ごくごく普通に「女子は数学が苦手なことが多いから…」と捉えられてきたように思いますが、こどもたちに教えてきた肌感覚からすると、むしろ逆の印象すらあります。 小中高生の時期は、女子の方が精神的成熟が早いことや、言われたことを忠実に…

「平面図形の面積」を求めさせる良問(2023渋幕中・改題)

今回も前々回と同様に「平面図形」の良問です。 実際の入試問題では、大問の中に、一見全く別の求積問題が2題併記されているようにもとれる設問となっています。 しかし、頭が一旦“別物”と捉えてしまうと、なかなか両設問の関係性に気づきにくくなってしまい…