規則性があるようないくつかの整数(数列)であれば、それらの和を簡単に求めることができます。
小学生でも、“差が一定”のいくつかの整数(等差数列)であれば、その「和」の求め方を原理から理解できているはずですね。
今回は、そこに「積」も絡めて理解を深めておきましょう。
【問題】
1~10の整数が書かれたカードがそれぞれ1枚ずつ計10枚ある。
このカードをA,Bの二人に5枚ずつ分ける。
(1)Aのカードの数の和がBのカードの数の和より15だけ大きくなるような分け方は全部で何通りあるか?
(2)Aのカードの数の積がBのカードの数の積の7倍となるような分け方は全部で何通りあるか?
【解説】
(1)
まず、
「1~10の整数の和」
は、
「(1+10)×10÷2=55」
となることから、
「Aのカードの数の和=35,Bのカードの数の和=20」
とわかりますね。
よって、少ない方の
「Bのカードの数の和に着目」
して探していけば、
∴7通り
様々な列挙の方法がありますが、
「5つの中の最大数に着目」
していけば探しやすいでしょう。
(※「同じ数を含むような組み合わせ」をカウントしてしまうようなケアレスミスだけは避けましょう。)
(2)
まずは、
「1~10の全ての整数の積を素因数分解した形」
で求めてみましょう。
すると、
A=
B=
となることが見えてきますね。
つまり、
「Aは7以外の4数の積が」
となればいいので、
「5を含む場合と10を含む場合」
に分けて慎重に列挙していけば求まります。
但し入試の場合は、時間制限がある中で
「いかに完答までもっていくか」
がポイントとなるでしょう(表などを用いて確実に数え上げていくのが無難でしょう)。
∴5通り