数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2個のサイコロの目の積の約数(2020筑附)

2個のサイコロを投げて出た目の積についての問題です。2つの目の積は、 「最小値1~最大値36」 で、しかも、 「36通りある訳ではない」 ので、“やる気が失せる”ほどの全体数ではありませんね。しかし、入試のように時間制限があると、結構焦りが出てきてしま…

豊富な知識が仇となるかも!?

下記の問題は、広島県立入試で出題されたものです。 何はともあれ、まずは解いてみましょう。なお、下記の設問の前に「△BFEが二等辺三角形である」ことを証明させています。 【問題】 下図のように、 「AB=ACである二等辺三角形ABC」 の辺AC上に点Dがある。 …

ちょっとオモシロイ四角数問題(近大附属)

「平方根・因数分解」について一通り学んだら、その応用問題として“西暦年数問題”に取り組んでおきましょう(※当ブログでもいくつか取り上げています)。 さて、 1936=44×44 2025=45×45 は、覚えておいた方が何かと便利な“西暦年数”でしたね。そこで、よく見…

正方形の中の正方形

「小学生でも解ける問題」と「中3生以上でないと解けない問題」とのアプローチ方法の違いを比較してみましょう。 【問題-1】 下図のように、正方形ABCDの中に 正方形BPQR(面積9)と 正方形CRST(面積18)が 内接している。 このとき、正方形ABCDの面積を求めよ…

座標平面上の回転移動(千葉県立)

来年の都立入試の方針通りに、「三平方」を使わない前提とすると、例えば「三角形の面積」や「錐体の体積」でさえも出題できないケースが出てきてしまいます…。今回の問題のように、 「座標平面上の2点間の距離」 も求められなくなり、 「空間における2点間…

「三平方の定理」を使わずに解いてみよう!(大阪星光学院)

現中3生は、「三平方の定理」は未習のはずですから、題記の注釈は不要となりますね。もしその定理を知っている場合は、敢えて使わずに解いてみましょう。以前にもお伝えした通り、来年の都立高校入試では「三平方の定理」が出題対象外となることを踏まえると…

基本問題をやってみよう!(2元2次不定方程式)

まだ「整数問題」に慣れていない場合は、次のような基本問題をまず解いてみましょう。因みに、 「“不定”方程式と名前がついているのになぜ解が求まるの?」 との疑問を持った人は、“不定”の意味を正しく理解できている証拠です。入試などで出題される「不定…

難関校の2元2次不定方程式(渋幕)

「2元2次の不定方程式」の中級編は、以前取り上げましたね。 https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/05/20/153618その1ステップ上のタイプが、例えば今回のような問題です。「因数分解」ができるようになったら、独学でも理解できるはずですから、難関…

小学生でもチャレンジできる難関校の平均値問題(灘)

来年の都立高入試において、「三平方の定理」が出題対象外となるようですね。となると、 “線分の長さを求めるための2本柱” の1つがなくなることになり、幾何問題への影響がかなり大きくなってきます。 「比を複合させて解く問題」が、平面・空間共にメインに…

ちょっとオモシロイ最短経路問題(立命館)

「格子状ルートにおける最短経路問題」は、どこかで一度はやったことがあるのではないでしょうか。入試においては、 「通れないor通るべき箇所がある」、 「直交しないルートが含まれている」、 といったように、色々と設定をひねって出題されることが多くな…

“メインディッシュ”としての整数問題

今回は、難関校入試の「大問」からの出題です。入試における整数問題は、鮮やかに解くことができるものも結構あるのですが、今回は「制限時間との格闘の中でどこまで解けるか」という、しっかりめの“メインディッシュ”問題です。「小問集合」以外の4つの大問…

小学生の方が解きやすい!?角度問題(ラ・サール)

今回も難関校入試の「小問集合」からの出題です。中学生以上よりも、小学生の方が解き慣れているかもしれません。“定石通りの思考”だけでは限界があることを、認識するための問題と言えるでしょう。 【問題】 下図のような平行四辺形ABCDにおいて、辺BC上にA…

難関校の“オードヴル”はガッツリ系!?(2014開成)

入試においては、「小問集合」を確実に得点につなげることが、合格のための第一歩であることは何度も伝えてきました。しかし難関校では、そう簡単にはいかないことが多いでしょう。「小問集合」をサッサと片付けて早く他の大問へと進みたい心理を弄ぶかのよ…