都立(+神奈川県立)入試問題
本ブログでは、図形問題において参考図を添付することを避け、できるだけ「言葉で説明するのみ」にとどめるようにしています。 その理由は、何度も伝えてきたように、 「与条件通りの図を“できるだけ大きく”自分で描く」 ことが大切だからです。 そうするこ…
前回記した通り、今年の都立日比谷においては難問レベルの出題はありませんでした。 但し、誘導設問さえなければ、 「どれだけ短時間で気づけたか」 を評価できる内容になっていたであろう出題はありました。 難問というほどではないものの、 「制限時間内に…
毎年都立日比谷においては、実施後すぐに入試問題が公開されていたものの、今年は約3ヶ月もしてからようやく公開されました。 何らかの意図があるのかは不明ですが、過去問集の発刊がらみから公開しない私立校ならともかく、公立校なのですから、すぐに公開…
ある条件が与えられ、それを満たす点をたどっていくと、線になったり面になったりすることがあります。 「条件を満たすように点が自由に動く」 とすると、その無数な集合を“軌跡”と呼び、それを求める問題は“動点問題の華”とも言える分野です。 線分はもちろ…
多面体の中で最も面の数が少ない“四面体”。 つまり“三角錐”なので、その体積を求めることは難しいことではありませんね。 基本情報である 「底面積とそれに対する高さ」 さえわかれば求められるものの、条件によっては「無理数」や「三平方の定理」などを知…
例年通りのレベルではあるのでしょうが、どうしても神奈川県立と比較してしまうので、「考えさせる量が少ないなぁ…」と感じざるを得ません…。 昨年よりはましにはなっているものの、そろそろ内容を大幅刷新した方がいいように思います。 そんな問題の中から…
「今年の立体問題は“錐体”が題材とされるだろう…」 と予想された中で、案の定“円錐”に関する出題がありました。 最後の設問は“ひもかけ”問題でしたが、あまりにも出し尽くされた感もあることから、出題者の工夫が垣間見えました。 中学課程では、線分の長さ…
最近の都立入試の易化に比して、神奈川県立の内容は、より思考・判断・計算力を要するものになっています。 今年は、問題中盤の問3で「解く時間を要する小問」が多く、これにペースを乱されずに取り組むことができたかが、一つのカギとなったことでしょう。 …
2022年の都立青山の入試において、都立高校としては画期的な出題がありました。それは、 「答えが限定されていない」 というところです。「例を一つあげよ」という出題ならばよくありますが、いくつかの選択肢の中から正しい選択をした上で、そこからさらに…
都立高校等の入試の冒頭部分で出題されることの多い「小問集合」の、定番問題の練習をやっておきましょう。この前より簡単な「サイコロの“2つ”の目の数」と「西暦年数」を絡めたものと、「2次方程式の2解が共に整数となる」という条件の“超”定番問題です。今…
「比を駆使して解く問題」は同校入試における十八番ですが、今年の問題はそのオンパレードでした。様々な分野の“比”問題が揃っているので、一通り学んだ後の演習問題として取り組んでみることをお勧めします。その中から、現段階で誰でも(小学生でも可)取…
今年のある都立高校の入試問題なのですが、時間の制限をなくせば小学生でも解けると思います。一方高校受験生の場合は、アクロバティックに考え過ぎることで逆に解けなくなってしまう可能性もあるかもしれません。 ※小学生のために一つだけ補足しておくと、 …
先日の都立日比谷/数学の入試問題は、まぁほぼ例年並みに戻った、というところでしょうか。昨年は、異常な試験範囲だったせいもありますが、超平易な内容にとどまっていました。それを受けて、今年は一気にレベルを戻してくるだろうと思いきや、それほど骨の…
例年通りのレベルなのでしょうが、先日の神奈川県立入試の内容と比較してしまうせいか、易化の感は否めません…。都内在住の中学生が一般的に受ける入試であるので、ひねった内容にする必要は全くないのですが、もう少し考えさせる問題であってもいいと感じま…
全体として、神奈川県立入試としてはやや難易度が上がったように感じたのではないでしょうか。国・私立の難関校を狙っていた受験生にとっては標準的内容だったでしょうが、この試験のみで合否が判断される学校を狙う受験生にとっては、 「[問3~6]の各最後の…
「三平方の定理」を試験範囲から除外した今年の入試問題なので、小学生にも解ける内容になっています。「展開図の正誤問題」は、得手不得手がハッキリと分かれる分野だと思いますが、基本的には慣れてもらうしかありません。立方体などの簡単な立体の“展開図…
文字通りサクッと解くことができれば、何の問題もありません。しかし、ウッカリ間違えてしまうような場合は、入試に向けて留意しておかなければならないでしょう。 【問題-1】 6人が各々10個の玉を投げ、かごの中に入った玉の個数を数えた。 そのうち、 「4…
実際の高校入試問題なので、 「方程式を立てて解く」 のが基本ですが、小学生にとっては簡単に解ける“虫食い算”となりますね。与条件から 「論理を積み上げて解く」 練習問題として、サクッと片付けちゃいましょう。 【問題】 Aは4桁の自然数である。 「Aの…
神奈川県立入試では定番の、 “ルール設定に基づく確率問題” です。「解けた!」と思って見直さないでおくと痛い目にあう可能性が高く、短時間で「正しい確率」を導き出すのに苦労するのではないでしょうか。問題文を読みながら、ちょっとでも「ん?」と感じ…
文章題を解くには、中学生以上ならば、まず「方程式」を立てることを考えますね。その際に、ちょっとした注意が必要になるように、実際の入試問題をアレンジしてみました。なお、小学生でも十分解けるはずです。 【問題】 箱に入ったいくつかのりんごと、そ…
“「三平方」除外”に対応して、都立立川では「グリッドを利用した整数問題」を用意してきました。「確率を絡めたルール設定問題」や、このような「整数関連の問題」に入れ替えることで、今回の特殊な出題範囲に対応してくる学校が多いだろうと予想していまし…
今年の特殊な出題範囲設定により、かなり易化してしまった「都立日比谷」に比べ、毎年難解な大問を一つ用意する「都立西」の場合は、ほぼ例年通りのレベルだったと言えるでしょう。ただ、その中の論証問題の【学校提示の模範答案】には、釈然としないものを…
「三平方の定理」を出題範囲から除外して、一体どのような出題内容にするのだろうか?と思っていたら、例年通りの出題スタイルで「三平方」だけ除外された内容でしたね。但し、「三平方」を使うことで簡単に解いてしまうことがないように、よく練られた平面…
「2021灘中入試」からの出題ですが、前回の「2021神奈川県立入試」の“3次元バージョン”のような問題です。小学生の場合は、「最大・最小」となる条件を“論理を積み重ねて”導く必要があり、頭の回転の良さが求められる問題でしょう。もっとも、パターンが限ら…
昨日の神奈川県立の入試問題より、一般都立入試のための練習となる問題です。「三平方」を使っても解けますが、若干計算が面倒になりますね。「三平方を使わずに」という制約があることが、逆に簡単に解くためのヒントになるでしょう。 【問題】 1辺18の正三…
これも、「円」を題材とした総合問題ですが、設定がちょっとオモシロイのでやっておきましょう。小学生は、この設問に答えることはできませんが、 「この条件設定からわかること」 をできるだけ挙げてみましょう。例えば、 ・円の中心はどこになるか? ・相…
来年の入試では、 「三平方が出題範囲から除外」 されるので、同校お得意の 「比の複合問題」 にさらに磨きがかかるのではないでしょうか。「点光源による立体の影」 などの問題は、練習しておいた方がいいかもしれません。 【1】(小問集合) 確実に全問正…
実際に都立西で出題された“未解決問題”に、小学生もチャレンジしてみましょう。“未解決”と言っても、あることが 「全ての整数において成り立つかは未解決」 という意味なので、小学生でも身構えることなく十分取り組める内容です。 【問題】 「ある自然数aが…
来年の都立入試では、 「三平方を駆使して解く問題」 の代わりに、例えば【4】のような 「整数や規則性を題材とした問題」 が増える可能性は高いでしょう。 【1】(小問集合)確実に全問正解にすべき内容です。 「作図」については、既に下記にて解説済みで…
塾などでの履修状況によっては、そろそろ過去問に手を出せる受験生もいることでしょう。そこで、今年も、 「どの問題を確実に得点につなげていくべきか」 などの“概観”を、都立トップ校について綴っておきます。但し、来年の都立入試の出題範囲からは「三平…