先日の都立日比谷/数学の入試問題は、まぁほぼ例年並みに戻った、というところでしょうか。
昨年は、異常な試験範囲だったせいもありますが、超平易な内容にとどまっていました。
それを受けて、今年は一気にレベルを戻してくるだろうと思いきや、それほど骨のある問題もなく、わざわざ解説しておくべきものもない印象です。
そこで、普段あまり取り扱うことのない「作図問題」について言及しておきましょう。
【問題】
直径AB,中心Oの半円において、線分OA上に点Cがあるとき、「∠CPB=30゜」となる半円弧上の点Pを作図する問題です。
学校が提示した模範解答では、
「3点B,C,Pを通る円の円周角」
から点Pを作図しています。
私が想定した方法とは発想が異なっていたので、最初見たときは意味が読み取れませんでした。
というのも、正攻法だと、
「円Oの円周角が30゜となる点P」
を作図しようと考えるのではないでしょうか。
模範解答は3手ですが、上記の正攻法でも3手なので、どちらでも構わないでしょう。
正攻法で作図した受験生の方が多いとは思いますが、問題作成サイドから考えれば、あの模範解答をチョイスした気持ちもわかりますね。