数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

円弧を外形の一部とする図形の面積

実際の中学入試問題を中学生用に改題してみましたが、小学生でも解けないことはないと思います。

円周率はπとして計算してみましょう。


【問題】
図のように、円周上に4点A,B,C,Dがあり、弧AB:弧BC:弧CD:弧DA=3:2:6:1である。
AB=10のとき、弦AB,弦CDと円弧とで囲まれた斜線部分の図形の面積を求めよ。


(答え;π=3.14とすると64.25)


【解説】
円弧の比より、
「弦CDが直径」
であることがわかりますね。

そこで、線分CDの中点(円の中心)をOとすると、
「△OABは直角二等辺三角形
で、
「残りのおうぎ形の中心角の合計は90°」
となります。

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円の半径をrとすると、
「r×r=10×10/2」
となるので、
∴斜線部分=25+25π/2

(2021豊島岡女子中・改題)


このように、
「円弧を外形の一部とする図形の面積」
を求めるためには、基本的に円周率πが必要となります。

しかし、そうではない有名な図形もありましたね。