数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

整数

「2種類の比」の扱い方に慣れよう!

小学生は、基本的には方程式を用いて問題を解くことはないので、特に“受験算数”においては、「比」を駆使しながら問題に取り組むことになります。 そこで、ややテクニカルな手法を用いたりする場合もあるので、それに馴染めないと、“受験算数”が嫌いになって…

“美しい”整数を調べてみよう!

入試もほぼ終わり余裕のあるこの時期、「整数」に首を突っ込んでみてはいかがでしょうか。 整数に関する様々な性質は、何かを習った後でないと学べないものではなく、いつでも誰でも学び始められます。 ですから、早いうちに取り組み始めた方が、もし興味を…

西暦年数“2024”問題

定番の「西暦年数問題」を最後にやっておこうと思いますが、今年の受験生であれば、「2024の素因数分解」は当然すぐにできるはずですね。■ もし、すぐに頭に浮かばないのであれば、万が一出題された場合の時間短縮を図るためにも、今のうちにやっておきまし…

気を抜いているとミスしがちな小問

“あるレベル以上”の学校の入試問題の場合は、簡単そうな問題をナメてかかってしまうと、痛い目に遭うこともあります。■ どの設問に対しても、「決して油断することなく取り組む姿勢は必須」と心しておきましょう。■ と、前振りしておけば、まさか間違うこと…

G.C.D.とL.C.M.に関する練習問題

整数関連で出題されやすい分野の一つとして、「最大公約数・最小公倍数」を絡めた問題がありますね。■ 定番問題はやり尽くしたでしょうから、少しは毛色の違った出題での練習をしておきましょう。■■■ -----------------------------------------------------…

「差を求める」ということは…

「本日の12:34から12:56までは何分間?」 と問われたら、 「12:56という時刻と12:34という時刻の差」 を求めればいいので、 「56-34=22分」 と答えますよね。 では、 「本日の12:34から13:56までは何分間?」 と問われて、 「56-34=22分」 と答える人はいな…

ものごとの見方を変換できるか

難解なものごとに、何らかの規則性のようなものを発見できたとしたら、ブレイクスルーの予感がしますね。 しかし、AIの活用があたりまえの世の中になったら、そんなことは朝飯前というか“秒”ではじき出してしまうかもしれませんね。 今巷を賑わしているChatG…

大変な「イモ掘り」をさせるなら“カタルシス”を!

学校などの行事で「イモ掘り体験」に行ったのであれば、たとえ泥だらけになって苦労したとしても、必ず誰でもイモを掘り当てられるようになっているはずですね。 しかし、入学者を選別しなければならない入試においては、そのような甘いことを言ってはいられ…

整数の和と積(2023聖光学院中・改題)

規則性があるようないくつかの整数(数列)であれば、それらの和を簡単に求めることができます。 小学生でも、“差が一定”のいくつかの整数(等差数列)であれば、その「和」の求め方を原理から理解できているはずですね。 今回は、そこに「積」も絡めて理解…

「受験算数」で整数を扱う場合の“節度”

前々回においても触れたように、小学生の段階では「式の扱い方」についての未習部分が多いので、整数問題を解かせるのであれば、ある程度の“節度”をもった内容にしておく必要がありますね。 つまり、 「小学生でも使える効率的な解法が存在する」 か、 「ゴ…

「受験算数」における整数問題(2023フェリス女学院中/女子学院中・改題)

小学生が整数問題に取り組む際によく用いる手段が、ゴリゴリ書き出して求める“力業”です。 式の取り扱い方に未習部分が多いのでもっともな面もあるのですが、上位校の入試においてはそうも言ってられません。 ある程度は「整数の扱い方」に慣れておかないと…

2023大学入学共通テスト【数Ⅰ・A】について

今年は、昨年のような“時間ばかりかかる”ような問題はなくなり、平均点も例年並みに戻ることでしょう。 また、“変な設定のプレゼント交換”が題材とされた昨年から一転、最近日本の中高生にも人気が高まってきているバスケットボールを題材とした、なかなかオ…

合同式に慣れておこう!(2022大阪星光学院)

高校入試においては、当然“合同式”を用いなくても解けるような問題になっているはずです。 しかし、特に上位校の入試においては、時間との勝負も大切な要素となってくるので、これからの時期は“解くスピード”にも留意しながら訓練していく必要があります。 …

各桁の数字が全て異なる3桁の自然数(2022関西学院)

「3桁の自然数」は、“小さすぎず大きすぎない”ちょうど良い大きさの自然数のため、整数問題の題材となることが多いですね。 その中で、「各桁の数字が全て異なる」ものが何通りあるかも、簡単に求められると思います。 今回は、さらに条件を付加した形の問題…

“スポーツクライミング複合”を題材とした入試問題(2022兵庫県立・改題)

東京五輪2020において初めて採用された種目である“スポーツクライミング複合”。 その順位の決め方が、ちょっとオモシロイ数学の問題の題材になりそうだったので、昨年投稿しました。 【「順位の決め方」がちょっとオモシロイ“スポーツクライミング複合”】 ht…

公立校のちょっとオモシロイ整数問題(2022大阪府立)

公立高校の入試において出題される整数問題は、私立(または国立)の難関校のような発展問題までは出題されず、典型的な出題形式の標準レベルの問題がほとんどです。 ですから、入試当日に焦ってしまうような事態が起こることは稀でしょう。 もっとも、都立…

サイコロと平方根(2022北海道立)

「サイコロの目の数」と「平方根」とを絡めた定番中の定番問題であるだけに、気を抜いてミスを犯してしまうことがないように注意しましょう。 また、実際に解いてみる際は、短時間で解ききる負荷を与えて臨むことが大切です。 【問題】 大小つのサイコロを同…

“整数・小数部分”問題(2022灘)

一度でも解いた経験があれば、試験本番で焦らずに対処できるであろう問題です。 実数であれ有理数であれ「数」というものは、たとえその値の範囲が有限に設定されたとしても、“無数”に存在しますね。 しかし、「整数」という条件が付加されると“有限個”に絞…

ちょっとオモシロイ「四捨五入」問題(2022青山学院・改題)

「四捨五入」を用いて解く問題は“受験算数”の定番でもあるので、得意な小学生もいることでしょう。小学生の場合は、“以下・以上”や“未満・より大きい”などを頭の中でテキパキと処理しながら解いていくことと思います。しかし中学生以上ならば、 「不等式を機…

入試本番に備えた訓練も忘れずに!(2022青雲)

受験生は、この夏の間に、少なくともこれまでに習った内容の総復習に余念がないことと思います。各分野において、基本から応用レベルまでの様々な問題を解くことを通して、「どのように考えて対処していくべきか」の訓練を積み重ねていくことは大切なことで…

“2022”不定方程式問題(2022渋谷教育学園幕張)

定番の「西暦年数“2022”」を用いた、前回の“鉄則”を再確認するための不定方程式の練習問題です。何でもない問題ではありますが、それだけにケアレスミスだけは絶対にしないように気をつけましょう。 【問題】 xy-x-y+119=2022 を成り立たせるような、正の奇…

「不定方程式」に取り組む際の鉄則(2022慶應義塾・改題)

今回取り上げる「不定方程式」は、高校入試の段階においては上級編の部類に入るものでしょう。最終手段である“ゴリゴリ力業作戦”で対応しようとすると、特に入試本番においてはくじけてしまうことでしょう。難関校の入試では、力業しか対応策がないような問…

整数の扱い方に慣れておこう!(2022慶應女子)

今回取り上げる問題も、整数問題を十八番とする難関校の入試で出題されたものです。「整数」に苦手意識を持っていると、“1~1000の整数”という設定だけで避けたくなってしまうかもしれませんね。しかし、整数の扱い方に慣れてさえいれば、決して恐れる必要は…

難関校の整数問題にじっくり挑戦してみよう!

夏休み中は“じっくり&とことん”勉強に取り組める絶好の機会なので、とくに受験生にとっては非常に大切な期間となりますね。どうしてもわかりにくかった単元を基礎から勉強し直してみたり、逆に今までは触れてこなかった発展問題に取り組んでみたり…、と様々…

“ガウス記号”問題(2022慶應義塾大学理工学部・改題)

入試において、説明が施された上で “ガウス記号” を用いた問題が時々出題されることがあります。記号は大カッコを用い、 「[x]=xを超えない最大の整数」 となります。負の数である場合は若干戸惑うこともあるかもしれませんが、当然ルールは同じです。「整数…

「小問集合」定番問題の練習(2022都立立川)

都立高校等の入試の冒頭部分で出題されることの多い「小問集合」の、定番問題の練習をやっておきましょう。この前より簡単な「サイコロの“2つ”の目の数」と「西暦年数」を絡めたものと、「2次方程式の2解が共に整数となる」という条件の“超”定番問題です。今…

「n回試行」の確率問題(2022大阪大学・改題)

ある国立大学の今年の入試問題なのですが、「場合の数・確率」や「整数」分野において、中学生にも理解しておいてほしい大切な考え方の訓練になるので、是非取り組んでみましょう。「サイコロをn回投げる」という設定が、中学生には敷居が高いように感じさせ…

群数列に慣れておこう!

数列は、まずはその規則性を見つけなければ手が出せません。 この問題も、 「正の偶数がどのような規則で並べられているのか」 を、まずは見極める必要がありますね。その並べ方の規則はすぐにわかると思いますが、慣れていないと、「いかに一般項を導き出す…

サイコロの3つの目の数と整数問題(2022名古屋大学)

サイコロの目の数を用いた不定方程式問題は定番ですね。「2つの目」だとあまりにも簡単すぎるので、「3つの目(つまり3元)」を用いた問題で練習しておきましょう。 例えば、ある国立大学の入試問題で、 【問題-1】 1~6の目が出るサイコロ1個を投げ、 1回目…

0~9の整数のみの数列

西暦年数を用いた整数問題は、毎年いくつかの学校の入試で出題されていますね。中学入試だと「無理数」を用いることはできないので、例えば“2022”を用いたものだと次のようなものが定番問題ですね。 ◆「1~2022の整数を全て足すといくつになるか?」 ◆「1~2…