一度でも解いた経験があれば、試験本番で焦らずに対処できるであろう問題です。
実数であれ有理数であれ「数」というものは、たとえその値の範囲が有限に設定されたとしても、“無数”に存在しますね。
しかし、「整数」という条件が付加されると“有限個”に絞られるんでしたね。
そこさえしっかり押さえておけば、対処法は見えてくるはずです。
【問題】
正の数xを
「x=n+a (n;0以上の整数, 0≦a<1)」
と表すとする。
(1)のとき、n,xの値を求めよ。
(2)のとき、xの値を求めよ。
言い換えれば、
「xの整数部分がnで小数部分がa」
ということですね。
まず(1)で取り組み方を暗示してくれており、良心的な出題です。
※なお、西大和学園(2022)では、
「正の数xの小数部分をaとする。
のとき、xの値を求めよ。」
という出題もありました。
【解説】
ポイントは、
「0≦<1」
から、nの値が絞り込めるところですね。
(1)
つまり、
「0≦<1」
から、
「7<≦8」
となるので、
「xの整数部分は2(=n)」
と絞り込めますね。
よって、
を解いて、
「a=√3-1(≧0)」
と求まるので、
∴x=√3+1
(2)
同様にして、
「8.5<≦9.5」
から、
「n=2,3」
と絞り込めるので、
∴x=(2+√15)/2,(3+√10)/2
※西大和学園の方はx=3+√13