数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

空間幾何

ひし形六面体

聞き慣れない名称かもしれませんが、どのような立体かを想像することは難しいことではないと思います。■ 「6つの合同なひし形によって構成された多面体」 のことです。■ それほど難解な立体ではないため、入試の題材(特に難関校)とされることもあります。■…

立方体内部を通る最短経路

「立体の“表面上”の最短経路問題」については、色々と取り組んできていることでしょう。■ 展開図上で最短経路を考えるだけなので、慣れれば何てことはないと思います(※以前扱ったように若干の注意点はあります)。■ 今回は 「“立体内部”を通る最短経路」 で…

五面体の体積

受験生にとっては大詰めの時期となってきましたね。■ これから受験本番に向けては、立体問題を中心に、簡単そうで意外と時間がかかってしまうような問題を取り扱っていくことにしましょう。■ 精神的にも落ち着いた状態で、時間無制限で取り組んだのであれば…

頻出四面体求積問題のアレンジバージョン

少し前まで、この類の四面体の求積問題は頻出していましたので、その対応策も広く行き渡っていると思います。■ しかし、その対応策を機械的に覚えるだけで満足しているようだと、例えば今回取り上げたような問題の場合は、見事に術中にはまってしまうことで…

平面図形の軌跡としての立体

線分や平面図形が“平面上で動くことによる軌跡”に関する問題ならば、定番問題としてあらゆる受験生が対応策を練習していることと思います。■ しかし、“空間における(3次元)軌跡”となると、上位校志望の受験生でないと、なかなか接する機会自体が少ないでし…

多面体を“切り開く”

【2023/9/2(不具合発生90日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし! 【2023/8/8(不具合発生65日目)】依然として運営サイドによる是正措置なし! -----------------------------------------------------------------------------------------------…

立方体の“対称の面”

何か急にブログが正しく表示されなくなってしまったので、このままで勘弁ください。 運営サイドの是正を待ちましょう。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------…

「“軌跡”問題」に慣れておこう!

ある条件が与えられ、それを満たす点をたどっていくと、線になったり面になったりすることがあります。 「条件を満たすように点が自由に動く」 とすると、その無数な集合を“軌跡”と呼び、それを求める問題は“動点問題の華”とも言える分野です。 線分はもちろ…

今の時期だからこそ素直に解ける「四面体問題」(2023都立隅田川・改題)

多面体の中で最も面の数が少ない“四面体”。 つまり“三角錐”なので、その体積を求めることは難しいことではありませんね。 基本情報である 「底面積とそれに対する高さ」 さえわかれば求められるものの、条件によっては「無理数」や「三平方の定理」などを知…

2023神奈川県立入試【数学】-問6

「今年の立体問題は“錐体”が題材とされるだろう…」 と予想された中で、案の定“円錐”に関する出題がありました。 最後の設問は“ひもかけ”問題でしたが、あまりにも出し尽くされた感もあることから、出題者の工夫が垣間見えました。 中学課程では、線分の長さ…

点と線分の軌跡(2022洛南・改題)

主に上位校入試でよく出題される“軌跡問題”です。 難問レベルではありませんが、「点」と「線分」の両方の軌跡の求め方の復習にはなるでしょう。 【問題】 AB=4,AD=AE=2√3である直方体ABCD-EFGHがある。 辺DC上に点Qがあり、AQ=4である。 点Pが、AP=4を満た…

斜角錐の体積(2022久留米大附設・改題)

以前にも扱った通り、斜角錐であっても、 「底面積とそれに対する高さ」 がわかれば、簡単に体積を求めることができますね。 しかし、実際の入試問題では、その“高さ”が求めにくい設定になっていることが多く、体積比などを用いて対処するのが得策となるでし…

正八面体の二等分(2022慶應志木・改題)

以前から、 「正八面体は取り組みやすい正多面体」 であることを伝えてきました。 入試問題の題材とされることも多いので、しっかりその性質を把握しておくことが欠かせません。 特に受験生の場合は、その準備ができているかを確認しておきましょう。 サクッ…

一度は解いておいた方が良い“ひもかけ”問題(2022茨城県立・改題)

立体の表面上に、その長さが最短となるようにひもをかける設定で出題される“ひもかけ”問題。 定番問題の一つでもあるので、解いたことがある受験生も多いことでしょう。 ただ、どんな設定であってもその取り組み方は変わらないので、特に数学が得意な人ほど…

正四角錘の切断/応用編(2022大阪星光・改題)

「錘体の切断」問題では定番の題材である正四角錘。 その多くは“瞬殺”できるような切断設定で出題されますが、上位校を狙う場合は、少しは考えさせるパターンの設定のものも解いておきましょう。 要は、 「相似をいかに用いて解くか」 であり、その方法は色…

直角錐と斜角錐

“斜角錐”というと小難しく聞こえるかもしれませんが、例えば「直方体ABCD-EFGHを切断してできる三角錐A-EFH」がそれに該当しますね。 (※“立方体”ABCD-EFGHならば三角錐A-EFHは“直角錘”ともなりますね。) 要は、 「底面の重心の真上に頂点があるかないか」 …

斜角柱の切断(2022灘)

基本的な立体の切断問題であれば、「解き進め方」を覚えることだけでも対処できてしまうでしょうが、今回のような問題だと戸惑うことも多いかもしれません。 しかし、立体切断の原理をしっかり理解してさえいれば、やるべきことを一つずつ積み上げていくこと…

「都立青山」の入試問題(~2022)

2022年の都立青山の入試において、都立高校としては画期的な出題がありました。それは、 「答えが限定されていない」 というところです。「例を一つあげよ」という出題ならばよくありますが、いくつかの選択肢の中から正しい選択をした上で、そこからさらに…

「比」の総合演習にオススメ!(2022都立国立)

「比を駆使して解く問題」は同校入試における十八番ですが、今年の問題はそのオンパレードでした。様々な分野の“比”問題が揃っているので、一通り学んだ後の演習問題として取り組んでみることをお勧めします。その中から、現段階で誰でも(小学生でも可)取…

2つの正四角錘の合体

「正四角錘」は、入試における立体問題の定番題材の一つですね。その題材を用いて、簡単な設定で見事に難問に仕上げられた中学入試問題です(というか、小学生がどう解くのか解明できていませんが…)。ただ、中学生以上の人が取り組んでも、十分に頭を悩ます…

正三角形のみで構成された多面体-2(2022豊島岡女子中)

“正多角形のみで構成された多面体”には、様々な種類がありましたね。今回は、“全ての面が合同な正三角形”となる多面体です。代表的なものが、“正四面体”や“正二十面体”ですね。では、 「どうして今回の立体を“正多面体”と表現しないの?」 と言っているよう…

立方体の3面に内接する大小2つの球

「立方体と球」を題材とした定番問題です。以前にも類題を扱いましたね。→ https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/11/24/125959 取り組み方としては、“ある断面”に着目し平面幾何問題として考えるのが基本となるでしょう。しかし、そもそも各立体の相互…

稜接球

「多面体の内・外接球」 は立体の定番問題ですが、難関校入試では、 「多面体の全ての辺に接する球」 に関する問題も出題される可能性があります。多面体の種類によっては、捉え方いかんで“瞬殺”できてしまうものもありますが、基本的には「最適な断面」を見…

展開図から立体をイメージしよう!-4(2021筑附・改題)

「頭の中で立体を組み立てる」 ことを苦手としている人にとっては、嫌な問題かもしれませんね。苦手な場合は、数をこなして慣れるしかないので、志望校で出題される可能性が高い場合は、様々な問題に取り組んでおきましょう。攻略法として一番確実なのは、大…

「3点を通る平面」による直方体の切断

立体問題の中でも定番中の定番である “平面による切断問題” について再確認しておきましょう。「異なる3点」が与えられれば、その3点を通る平面が決定するので、その平面で立体を切断する設定の問題は、皆さん取り組んだことがあると思います。錐体ではなく…

四角錐の体積・展開図・塗り分け(2021都立青山・改題)

「三平方の定理」を試験範囲から除外した今年の入試問題なので、小学生にも解ける内容になっています。「展開図の正誤問題」は、得手不得手がハッキリと分かれる分野だと思いますが、基本的には慣れてもらうしかありません。立方体などの簡単な立体の“展開図…

「回転体の体積」をできるだけ簡単に求めてみよう!(2021渋谷教育学園渋谷中・改題)

中学入試における「回転体の求積問題」なので、解けるのは当然のこととして、 「いかに少しでも楽して求めるか」 という観点からやってみましょう。基本的な解法としては、 「3種類以上の回転体の増減」 で求めるでしょうが、 「2種類以下」 で求められるよ…

サクッと求めちゃえ!(2021都立新宿)

実際の高校入試問題なので、 「方程式を立てて解く」 のが基本ですが、小学生にとっては簡単に解ける“虫食い算”となりますね。与条件から 「論理を積み上げて解く」 練習問題として、サクッと片付けちゃいましょう。 【問題】 Aは4桁の自然数である。 「Aの…

2直線の交点(2021筑駒中)

今年の中学入試で出題された問題ですが、「何かを知らなければ解けない」という類のものではないので、こどもから大人まで誰にでも取り組めます。力業で押し切っても不可能ではありませんが、ある程度まで考えたら、そこから先は計算で求められるようにしま…

ちょっとオモシロイ三角錐問題(2021灘中・改題)

「2021灘中入試」からの出題ですが、前回の「2021神奈川県立入試」の“3次元バージョン”のような問題です。小学生の場合は、「最大・最小」となる条件を“論理を積み重ねて”導く必要があり、頭の回転の良さが求められる問題でしょう。もっとも、パターンが限ら…