数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

シルエットが正六角形

このブログで何度も伝えてきましたが、
「正多面体に慣れ親しんでおく」
と、立体問題を解く際に大いに役立ちます。

例えば、前回の問題を解く際にポイントにもなったのが、
「正八面体のシルエット」
でした。

正確に表現すると、
「正八面体の面に平行な平面への“正射影(シルエット)”」
は、
「正六角形」
となりましたね。

実際に模型を自分で作ってみた人は、すぐにイメージできたことでしょう。

中3生以上ならば、計算によって「正六角形であること」を証明することもできるはずです。


正多面体の中には、
「シルエットが正六角形」
となるものが他にもありますね。

もし気づいていないのであれば、5つの模型を色々な角度から眺めてみましょう。


例えば、
「正六面体(立方体)」
がそうですね。

では、下図のように
「正六面体と正八面体のシルエットが合同な正六角形」
である場合を考えてみましょう。

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このとき、
「シルエットの正六角形の頂点」
は、必ず
「立体のある頂点」
によって形成されたものですね。

しかし、
「シルエット上の同じ頂点を形成」
していたとしても、
「その元となる2つの立体の頂点」
どうしが、必ずしも
「空間上の同じ位置にある訳ではない」
ですね。
(※この辺が「立体把握が苦手」な場合は混乱するかもしれませんが…)

そこで、
「正六面体と正八面体のシルエットが合同な正六角形である場合、その1辺の長さの比はどうなるか?」
という問題が考えられます。

例えば、試験場で初見だと、色々と無駄な計算をした上で答えを導き出すかもしれません。

しかし、
「正多面体に慣れ親しみ“立体把握が得意”」
であれば、どうってことないですね。


※初歩的ミスとしてよくあるのが「1:√3」ですね。