数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

場合の数・確率

立方体の塗り分け問題

以前にも取り上げた「立方体の塗り分け方」を題材とした問題。 mcafejr.hatenablog.com 今年のある難関大学入試でも出題されました。 しっかりと論理的に考えられるのであれば小学生でも解けますが、中学生以上であれば、多少の時間はかかったとしても解くこ…

“リケジョ”を羽ばたかせるには…(2023フェリス女学院中・改題)

一昔前では、ごくごく普通に「女子は数学が苦手なことが多いから…」と捉えられてきたように思いますが、こどもたちに教えてきた肌感覚からすると、むしろ逆の印象すらあります。 小中高生の時期は、女子の方が精神的成熟が早いことや、言われたことを忠実に…

「3桁の整数」をつくる問題(2023西大和学園中・改題)

新学期が始まる前のこの時期ならではの、誰でも取り組める問題をやってみましょう。 時間が無制限であれば誰でも解けるような問題は、“素早く正しく”解けないと及第点をあげることができません。 皆さんもそのつもりで、小学生たちがどのようにこの問題に取…

“色分け”問題(2022同志社・改題)

平面であれ立体であれ、この種の問題は「場合の数」分野の定番問題ではありますね。 しかし、落ち着いて方針を見極めた上で臨まないと、かなりの時間を要してしまったり、カウントミスを犯してしまったりしやすい問題でもあります。 基本スタンスとしては、“…

簡単な問題文をしっかり読み込もう!(2022三重県立・改題)

数学の問題で、ダラダラと長い条件説明がなされている場合、はっきり言ってあまりやる気が起きない人の方が多いでしょう。 ましてや“悪文”であったならば、問題作成者(入試問題であったならばその学校の数学指導自体)の質を疑いながら、捨ててしまいたい気…

サイコロと平方根(2022北海道立)

「サイコロの目の数」と「平方根」とを絡めた定番中の定番問題であるだけに、気を抜いてミスを犯してしまうことがないように注意しましょう。 また、実際に解いてみる際は、短時間で解ききる負荷を与えて臨むことが大切です。 【問題】 大小つのサイコロを同…

直線と線分が交点をもつ確率

「サイコロの目と直線のグラフ」とを絡めた定番とも言える出題形式ですが、ちょっとオモシロイ内容になっています。 この類の問題は、計算でパッと答えが出るものではないので、 「いかにミスなく短時間に解ききるか」 をテーマとして練習しておきましょう。…

おうぎ形に等分された円の塗り分け(2022大阪星光学院・改題)

以前、 【“差別化されていない”立体の面の塗り分け問題】 を扱いましたが、今回は 【“差別化されている”平面の塗り分け問題】 です。 「しっかり理詰めで攻めきれるか」 のいい練習となるでしょう。 もし攻めきれなかった場合は、ケアレスミスと簡単に片付け…

じゃんけんと確率

公平に人を選ぼうとする際に、正に運を天に任せるならば、あみだなどの「くじ引き」を行って決めるのが妥当でしょう。 しかし、何らかの準備が必要になってくることもあり、即時・簡便性の観点からよく用いる手段として「じゃんけん」がありますね。 但し、…

立方体の塗り分け(2022慶應義塾志木)

「多面体の塗り分け方」が色数・ルールによって何通りあるかを求める”定番中の定番”の問題です。取り組み方を一度じっくり理解してさえおけば、多少応用された出題がなされたとしても、落ち着いて対処できるはずです。くれぐれも、 「“パターン化して覚える”…

入試本番に備えた訓練も忘れずに!(2022青雲)

受験生は、この夏の間に、少なくともこれまでに習った内容の総復習に余念がないことと思います。各分野において、基本から応用レベルまでの様々な問題を解くことを通して、「どのように考えて対処していくべきか」の訓練を積み重ねていくことは大切なことで…

「小問集合」定番問題の練習(2022都立立川)

都立高校等の入試の冒頭部分で出題されることの多い「小問集合」の、定番問題の練習をやっておきましょう。この前より簡単な「サイコロの“2つ”の目の数」と「西暦年数」を絡めたものと、「2次方程式の2解が共に整数となる」という条件の“超”定番問題です。今…

「n回試行」の確率問題(2022大阪大学・改題)

ある国立大学の今年の入試問題なのですが、「場合の数・確率」や「整数」分野において、中学生にも理解しておいてほしい大切な考え方の訓練になるので、是非取り組んでみましょう。「サイコロをn回投げる」という設定が、中学生には敷居が高いように感じさせ…

サイコロの3つの目の数と整数問題(2022名古屋大学)

サイコロの目の数を用いた不定方程式問題は定番ですね。「2つの目」だとあまりにも簡単すぎるので、「3つの目(つまり3元)」を用いた問題で練習しておきましょう。 例えば、ある国立大学の入試問題で、 【問題-1】 1~6の目が出るサイコロ1個を投げ、 1回目…

基本的な指数法則の活用

ある大学入試問題なのですが、小学生でも解けるはずです。小学生ならばそのまま解いていってもいいのですが、中学生以上ならばある法則を用いて臨んだ方が扱う数が小さくなることもあって、ミスを防ぎやすくなると思います。それは「指数法則」です。その本…

ちょっとオモシロイ“総積”問題(2022開成中,渋谷教育学園渋谷中)

例えば、西暦年数を用いて、 「1×2×…×2022(=2022!)を計算すると末尾に0がいくつ並ぶか?」 という定番の“総積”問題がありますが、取り組み方の原理さえ理解していれば、“瞬殺”できますね。 今年の中学入試において、上記のような “定番問題の解き方だけ覚え…

ちょっと変わった“プレゼント交換会”(2022大学入学共通テスト)

昨年の「数学Ⅰ・Aの共通テスト」は、本ブログでいくつも取り上げたように、“中学生にも解ける問題”が多かったのですが、今年は様相が変わり、中学生で何とか太刀打ちできるのは上位校を狙う受験生くらいでしょう。特に各大問のラストの設問は、高校生でも解…

2つの玉がとなりあう確率(2021青雲)

確率問題は、計算だけで解けるのであれば、それに越したことはありませんね。しかし、そのせいで間違った答えを出してしまっては、元も子もありません。時間がかかりそうでも着実に樹形図で考えるべきか、計算式だけで押し切ってしまうべきか、しっかり見極…

“変形サイコロ”問題

サイコロといえば「立方体」であることが普通ですが、他の正多面体を用いたサイコロ問題もありますね。焦っていたり、「簡単!簡単!」となめてかかっているときなどに、いつの間にか惰性で「6面ある」前提で計算してしまうこともあり得ますので、特に受験生…

“少なくとも1つ”or“1つもなくても可”

以前にも取り上げましたが、知っているといないとでは、解く時間に明らかな差が出てしまうタイプの問題なので、改めてやっておきましょう。 【問題】 バニラ、チョコレート、ストロベリーの3種類のアイスクリームを合わせて10個買う場合、買い方は何通りある…

「2桁の整数の倍数」となる確率(2021ラ・サール)

「2~11の倍数判定法」については、皆さんもしっかり把握していることと思います。判定法を覚えてさえいれば、「2~11の倍数」に関する問題については難なく対応できますね。そこで、以前にも扱いましたが、「2桁の整数の倍数」に関する問題への対応方法を再…

「円周上の点」と確率(2021巣鴨)

円周上の点を結ぶと、 「どのような図形が形成されるのか」 という、 「円に関する基礎知識」 を問いながら、それに 「確率」 を絡めた定番問題です。なお、円周を等分(三等分以上)した点を全て結んでいけば、必ず正多角形が形成されますね。ですから、「…

「多角形の周上の点」と確率(2021お茶の水女子大附属/中大杉並)

「多角形の周上の点」と「確率」を絡めた問題は、入試においては定番ですね。 例えば、【問題-1】 正三角形ABCの辺AB,BC,CAの中点をそれぞれD,E,Fとする。 また、袋の中にA,B,C,D,E,Fの文字が1つずつ書かれた6個の球が入っており、ここから同時に3個の球を取…

立体の表面上の最短経路

定番の「最短経路問題」の立体版です。平面の場合と同様に考えていけばいいのですが、例によって、“素早く正確に”解けなければ意味がありませんね。 【問題】 同じ大きさの4つの立方体を、 「縦:横:高さの比が2:2:1」 となるように組み合わせてできた直方体A…

サイコロの目と関数のグラフ

「サイコロの目の数値」を「関数の式の一部」にあてはめた、よくある「確率とグラフ」の融合問題です。「1次関数のグラフとはどのようなものか」、 「1次関数のグラフどうしが交わる・重なるとはどういうことか」 を再確認する問題です。そして、言うまでも…

3色の球の並べ方(2021開成・改題)

赤球、白球、青球のどの色の球もたくさん入っている袋がある。 この袋から1個ずつ球を取り出し、左から順に一列に並べる。 但し、 「連続した3個に赤,白,青の3色の球が並ぶところができる(※この3色の並びの順番は問わない)」 ことを、 「“異なる3色の並び”…

「場合の数」問題に“惜しいミス”なし!

「場合の数・確率」の問題においては、何らかのルールが設定されていることが多いですね。まずは、そのルールを素早く正確に読み取った上で、どのような場合が想定されるのかを“慎重に”考えることが大切です。そこがクリアできても、最後の数え上げる段階に…

サクッとできればOK!(場合の数編)

文字通り、サクッと正しく解けるのであれば何の問題もありません。入試では、「このくらいの問題にじっくり時間を割く余裕はない」と思って臨みましょう。 【問題】 A~Dのアルファベットがそれぞれつけられた4個の玉と、1~4の番号がそれぞれつけられた4個…

四角錐の体積・展開図・塗り分け(2021都立青山・改題)

「三平方の定理」を試験範囲から除外した今年の入試問題なので、小学生にも解ける内容になっています。「展開図の正誤問題」は、得手不得手がハッキリと分かれる分野だと思いますが、基本的には慣れてもらうしかありません。立方体などの簡単な立体の“展開図…

樹形図?or計算?

こどもと大人で対応が分かれるかもしれませんが、とりあえずは自分なりの方法で解いてみましょう。受験生ならば、このような“似ているけれども別の問題”が並んで出題されているときは、何らかの関係性を考えますね。さぁ、関係性を探って考えてみるべきか否…