「多角形の周上の点」と「確率」を絡めた問題は、入試においては定番ですね。
例えば、
【問題-1】
正三角形ABCの辺AB,BC,CAの中点をそれぞれD,E,Fとする。
また、袋の中にA,B,C,D,E,Fの文字が1つずつ書かれた6個の球が入っており、ここから同時に3個の球を取り出す。
それらに書かれた3つの文字が表す3点を全て結んだとき、「正三角形ではない三角形」ができる確率を求めよ。
これは、
「6つの点から“重複を許さず”に無作為に3つを選んだ」
ときに、
「その3点を結ぶとどのような図形になるか」
を考える問題ですね。
“重複する場合”を考える必要がない分だけ、取り組みやすいですね。
では、次のような場合はどうでしょうか。
【問題-2】
正五角形ABCDEの頂点Aの位置に点Pがある。
この点Pは、1枚のコインを1回投げて、
「表が出たら時計回りに2つ」、
「裏が出たら反時計回りに1つ」
進むものとする。
(1)コインを3回投げた後に、点Pがあることがない頂点はどれか?
(2)コインを4回投げた後に、(1)で求めた頂点に点Pがある確率を求めよ。
回る向きが変わる設定なので、「動点が同じ位置にくる場合」が色々と考えられますね。
ただ、「動点は1つだけ」なので、これまた取り組みやすいはずです。
どちらも、設定としては“入門編”の部類に入る問題だけに、絶対にミスしてはいけませんね。
【解説-1】
これは、“余事象”から攻めていけばいいですね。
まず、
「三角形を形成しない場合が3通り」
で、残りは全て三角形を形成しますね。
そして、
「正三角形となる場合が5通り」
であるので、
∴1-(3+5)/6C3=3/5
(2021お茶女・改題)
【解説-2】
(1)
これは、数えもれがないようにチェックするだけですね。
∴頂点B
(2)
(1)を解く過程で、3回投げた後に、
「Aにある場合が3通り」
「Cにある場合が3通り」
「Dにある場合が1通り」
「Eにある場合が1通り」
とわかっているので、
「上記の点からBに移動できる場合」
を考えればいいですね。
すると、
「A,Dにある場合のみ該当」
するので、
∴4×1/16=1/4
(2021中杉・改題)