総論
まずは、次の問題を読んでみてください。 【問題】 A地点とB地点を結ぶ一本道を、 「PさんとQさんはA地点からB地点へ」、 「RさんはB地点からA地点へ」、 それぞれ一定の速さで移動する。 QさんとRさんはPさんが出発してから15分後に出発し、PさんとRさんが…
コロナ禍など気にすることもなく、この2年間なぜか“上振れ”した内容で実施されてきた【神奈川県立入試/数学】でしたが、先日実施された今年の入試問題は「ほぼ従来通りのレベル」に戻ってきた感があります。 依然として「しっかり考えさせる内容」ではあるも…
首都圏の高校入試直前のこの時期、何かオモシロイ問題はないかと「算数の中学入試問題」も一応チェックしてみるのですが、難関校の入試問題をみていてある意味感心させられたことがありました。 開成中の問題を最初から通しでチェックしてみたのですが、冒頭…
毎年都立日比谷においては、実施後すぐに入試問題が公開されていたものの、今年は約3ヶ月もしてからようやく公開されました。 何らかの意図があるのかは不明ですが、過去問集の発刊がらみから公開しない私立校ならともかく、公立校なのですから、すぐに公開…
こどもたちは、親が判断した何らかの目的のもとに、学校以外で学習指導を受けているケースがほとんどだと思います。 あまりにも基本的な学習習慣がついておらず、親がみてあげる時間もとれないような場合は、まずは○○式などの街塾やタブレット学習などが敷居…
例えば、 「水の入った水槽に様々な立体を様々な向きで沈め、水深がどうなるから…」 という、“受験算数”を学んでいると、必ずといってもいいくらい出くわす問題がありますね。 しかし、中学に入って「数学」を学び始めてみると、そのような問題に取り組む機…
新年度が始まり、新たな学校や会社・組織などに通うことになる人が増える時期となりました。 今回は、数学とは全く関係ない内容なのですが、時期的に一度言及しておきたく記しておくことにしました。 このコロナ禍で、通学・通勤のスタイルが大きく変わった…
一昔前では、ごくごく普通に「女子は数学が苦手なことが多いから…」と捉えられてきたように思いますが、こどもたちに教えてきた肌感覚からすると、むしろ逆の印象すらあります。 小中高生の時期は、女子の方が精神的成熟が早いことや、言われたことを忠実に…
これまで、幾度となく 「過去問集の“模範解答”を鵜呑みにしないように!」 と警鐘を鳴らしてきました。 もちろん、大半は真っ当な解説ではあるのですが、中には「ん?」と感じる内容の解説が、さも当然のような顔をして“模範解答”として過去問集などに記され…
2022年の都立青山の入試において、都立高校としては画期的な出題がありました。それは、 「答えが限定されていない」 というところです。「例を一つあげよ」という出題ならばよくありますが、いくつかの選択肢の中から正しい選択をした上で、そこからさらに…
学習指導要領の改訂により、今年度から新たに教えることになる単元もあります。 そんな時の“新単元あるある”なのですが、テキスト等におかしな記述がなされていることがあります。公立学校に採用されるような教科書ならば、チェックが何重にも行われるはずで…
前回は「運営サイドの責任者である大手進学塾の教室(校舎)長には要注意!」ということをお伝えしましたが、今回は生徒に接する最前線にいる「塾講師」に焦点をあててみたいと思います。 塾講師には、常勤・非常勤の「プロ講師」と、「学生アルバイト講師」…
新学年スタートを控え、塾や家庭教師派遣会社などが“増収増益に向けた販促活動”に躍起ですね。お子さんを預ける保護者としては、彼等はあくまでもまず“事業体”であることを再認識しておく必要があります。しかし、進学塾の存在意義を否定する気は全くありま…
【問題】 Aさんが10歩で歩く距離を、Bさんはいつも8歩で歩きます。 Aさんが625歩進んでから、Bさんが同じ地点からいつもと同じ歩幅で、Aさんの1.5倍の速さで追いかけました。 BさんがAさんに追いつくのは、Bさんが出発してから何歩進んだときですか? 但し、…
3度目の緊急事態宣言が発令されましたね。昨年のように「学校が一斉休校」とはならないものの、通常通りの学習を行うことが難しくなってくるかもしれません。そこで、昨年のこの時期にアップした投稿をまとめておきます。連休中にしっかり確認しておき、5月…
大学入学共通テストにおいて、記述式問題の導入を断念するようですね。当然でしょう。全てを共通テストで判断しようとすること自体に、そもそも無理があったのですから…。※参照→「数学」記述問題について思うこと https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2019…
中学受験予定の小6生のお子さんは、本格的な受験態勢に入ってきていると思います。中には、“受験算数”で苦労しているお子さんもいることでしょう。 以前にもお伝えしましたが、 「“受験算数”には向き不向き」 があるのは否めません。大雑把に言えば、 「もの…
まだまだ、休校期間延長もやむを得ない状況ですね…。中3課程では、高校入試に直結する様々なことを学んでいかなければなりません。 4月中は、 「展開・因数分解」 の練習をしっかりやり込んでおくように伝えました。「“中3生”が4月中にマスターしておくべき…
あらゆる世代の人たちが、困難を伴いながらも様々な行動変容を続ける中、一方で「いつまで続ければ良いのか…」との不安が拭えないのも事実でしょう…。 大風呂敷を広げる意味もないので、「こどもたちへの教育」に関する問題点について一言。はやりの「オンラ…
まずは 「乗法公式を用いた展開」、 そしてそれと表裏一体の 「因数分解」 を4月中に徹底的にやり込みましょう。 (1)乗法公式大きく分類して3種類あります。・(x+a)(x+b) ・(x+y)(x+y),(x-y)(x-y)~“和,差の平方” ・(x+y)(x-y)~“和と差の積”(※これらの式が…
新学年のスタート時は、難しい内容は扱いません。より複雑な「式の計算」がスムーズに行えるようになるための手法を学びます。 (1)多項式の計算まず一番注意しなければいけないことは、 「多項式を方程式と取り違える」 ことによる計算ミスです。「方程式」…
中学生になると、扱う“数の世界”が一段階広がります。「0より小さな数」 すなわち、 「“-(マイナス)”の符合がついた数」(“負の数”) までも含めた数の世界で、「数学」を学んでいくことになります。 (※小学生のときに扱ってきた数が“正の数”です。) 4月中…
昨今の状況から、「オンライン指導」の需要が高まっていますね。教わる側も教える側も、場所と時間の制約が取り払われ、今後5G環境が整ってくることを考慮すれば、非常に興味深い流れではあります。そこで、現時点において、「オンライン指導」の向き不向き…
臨時休校となるため、長期間自習しなければなりませんね。数学では「積み上げ学習」が必須です。 この期間に現学年での履修事項をしっかり振り返り、次学年の課程に備えておきましょう。 各学年ごとに最低限必要なことをザックリ列挙すると下記のようになり…
以前にも記しましたが、「受験算数」を学ぶには、お子さんの精神的な成長度合いにより“向き不向き”があります。中高一貫校に通わせたい親御さんの気持ちもよくわかりますが、“不向き”なお子さんに「大量の宿題と共に受験算数漬け」にすることは、将来的にも…
当ブログでは、2018~19年の「高校入試問題」を中心に、100問以上の解説を行ってきました。 その理由は、小学生から大人まで、幅広い層の人たちが取り組みやすいからです。 小学生にとっては難しいものも多かったでしょうが、チョッと背伸びをすれば理解でき…
高校入試においても、「数学」記述問題は昨今重視されてきています。 しかし、公立校であっても志望校の先生が採点を行うので、「大学入学共通テスト」のような問題は発生しません。中でも、「合同・相似の証明問題」は記述問の代表格です。 その「三角形の…
「大学入学共通テスト」の記述問題をめぐって、様々な議論がなされています。「国語」の次数制限解答に比べれば、「数学」の記述解答は受験生も取り組みやすいでしょうし、採点する側も総じて対応はしやすいでしょう。しかしながら、記述問の採点の際に対応…
新学期もスタートし始め、過去問集を手に入れた受験生もいることでしょう。 ただし、全単元を履修し終えていないならば、焦って手を出す必要は全くありません。 難関校といえども、本格的に取り組むのは10月以降からで十分です。一つだけ注意しておいてほし…
「受験算数」を塾等で学んできた、またはこれから学ぶお子さんの保護者の方に知っておいてほしいことを記しておきます。ものごとの原理をしっかり理解しようとする姿勢を持ったお子さんにとって、受験算数は“知恵の宝庫”であり、自分の頭の中の知恵の引き出…