数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

円錐の軌跡(2019都立立川)

「円錐を平面上で転がす」出題パターンも、入試問題ではよく見受けられます。 【問題】 底面の半径1、母線の長さ√2の円錐を、 頂点Oを中心として、側面が平面上をすべらないように出発地点Aから転がし、 頂点Oのまわりをちょうど1周させる。 このとき、円錐…

合同条件“表現”の違和感

高校入試においても、「数学」記述問題は昨今重視されてきています。 しかし、公立校であっても志望校の先生が採点を行うので、「大学入学共通テスト」のような問題は発生しません。中でも、「合同・相似の証明問題」は記述問の代表格です。 その「三角形の…

「数学」記述問題について思うこと

「大学入学共通テスト」の記述問題をめぐって、様々な議論がなされています。「国語」の次数制限解答に比べれば、「数学」の記述解答は受験生も取り組みやすいでしょうし、採点する側も総じて対応はしやすいでしょう。しかしながら、記述問の採点の際に対応…

空間における線分の長さ

受験も間近に迫ってきましたが、「見当違いによるミス」は絶対になくしていきましょう。もしそれで、願いがかなわない事態につながれば、悔やんでも悔やみきれませんね。 【問題】 AB=BC=3,AE=6の直方体がある。 辺DHの中点をM、線分ME,EGの中点をI,Jとする…

回転移動による軌跡(2019城北)

「点や線分を軸を中心に回転させる」とどうなるか、イメージできるようにしておきましょう。 【問題】 1辺3の立方体ABCD-EFGHがある。 線分EG上の点Xから、線分FGへ下ろした垂線の足をYとすると、FY=√3となる。 このとき、点Xを辺ABを軸として、立方体の内部…

平面上の連動する2動点(2019法政大学第二)

「平面図形上の動点問題」の中でも、ちょっとオモシロイ問題です。 【問題】 AB=4,BC=8の長方形ABCDに、辺BCを直径とする半円Oが内接している。 点Pは、A→D→Cと長方形の辺上を毎秒1の速さで動き、点Aを出発してからの時間をx秒とする。 点Qは、線分BPと半円O…

立体の辺上の2動点(2019高知県立)

“動点”問題では、 「動点が3個以上」や、 「方向を変えたり止まったりの不規則な移動」、 「無限の移動における規則性」 などの様々な出題パターンが考えられ、入試においても頻出分野の一つです。今回は「立体の辺上の2動点」を用いた標準問題でみていきま…

“2020”問題(西暦年数問題)

「入試が実施される西暦年数」を題材とした問題は、毎年いくつかの学校で出題されています。下記の問題は、来年「2020年入試」での予想問題の一例です。 【問題】 x,yを自然数とするとき、 √(2020+x)=(√5)y を満たす最小のxは? 定番問題ですから、取り組み…

図を描き直そう!

入試問題に取り組む際に、 「与条件とは明らかに図が異なる場合」 または、今回のように 「ミスを誘うような図の場合」 は、 “わかりやすい大きな図” に躊躇せずに描き直しましょう! 例えば、下記のような問題でみていきましょう。【問題】 直径AB=25/2の円…

グラフと回転体(2019鳥取県立)

「関数のグラフなどで囲まれた平面図形」の回転体についての問題です。 入試ではよく出題される分野です。【問題】 直線y=x-1とx軸との交点をA、 直線y=(1/3)x+3とy軸との交点をB、 この2直線の交点をPとする。 また、 3点A,B,Pを通る円とx軸との交点のうちA…

概数でとらえてみよう!(解説)

“数学嫌い”のお子さん(大人も)は、少なからずいることは否めません…。そんなお子さんに、最低限身につけてほしい能力が 「数量を概数でとらえる力」 です。将来大人になってから、 「おおよその量・大きさ・速さなどを素早く把握する」 ことを要求される機…

平行四辺形とひし形(2019千葉県立)

この時期の受験生ならば、あまり時間をかけずに解ききりたいところです。 【問題】平行四辺形ABCDがあり辺AD,BCの中点をP,Qとする。 2点R,Sを平行四辺形ABCDの外側に、四角形PQRSがひし形になるようにとる。 線分PQと線分RSの交点をE、 線分RSと線分CDの交点…

多角形の頂点上の移動(2019愛知県立)

「多角形の頂点上を移動する」問題では、“合同式”の考え方を用いると取り組みやすくなります。しかし下記の問題は、一般県立の入試問題なので、当然それを用いなくとも解くことはできます。 【問題】 五角形ABCDEの頂点Aにコマが置いてある。 大小2個のサイ…

円錐の切断面(2019宮崎県立)

円錐の“ある性質”が絡んでいる問題なのですが、それを知らなくとも解けてしまう問題です。むしろ、“ある勘違い”をしたまま正答を導き出した受験生が多かったのではないでしょうか。 【問題】 「AB=4の長方形ABCDの紙」がある。 (辺ADの中点をM。) この紙を…

平面図形の折り曲げ(2019愛知県立)

平面図形を“紙のようなもの”と想定した上で、それを折り曲げてできる立体についての問題です。出題頻度はそれほど高くはありませんが、慣れておくべきでしょう。 【問題】 △ABCは1辺6の正三角形。 BD=2となる点Dを辺BCにとる。 線分ADを折り目として平面ABD…

平行線と比(2018青山学院)

「平行線と比」の分野の理解度を確認できる良問です。【問題】 AB=6,BC=8,CA=7,BD=2,AD〃EFG (1)AE:DG=? (2)AF:DG=? (3)AE:AF=? (4)△CFG:△AEF=? (答え; 3:1,7:6,18:7,1:4) ※なお、下図のような「誤った比」で考えることのないように十分注意し…

円に内接する台形(2018桐蔭学園)

「平行線と円との4つの交点からなる四角形」 あるいは 「円に内接する台形」 は必ず“等脚台形”になりますね。 【問題】 円の半径を13とするとき、図の斜線部分の面積は? (ただし円の中心Oは台形ABCDの内部にある)(答え; 169π/2-120) 実際の入試では、誘…

正四面体の内・外接球

「正六・八面体の内・外接球」の把握は簡単ですね。 前回の投稿でも記しましたが、 「“球の直径(or半径)”が何の長さになるのか」 がカギでしたね。 では、「正四面体の内・外接球」はどうでしょうか。 正六・八面体のようには、内・外接球のイメージが浮かび…

内・外接球問題(2018慶應女子)

2018年入試では、「正六角柱」を題材とする学校が多く見受けられました。 (それに絡めて、“断頭三角柱”の出題も多くなりました。)そして当然の成り行きとして、2019年は、その傾向は見られなくなりました。 例えば、2018年の慶應女子では、 「正六角柱の内…