「多角形の頂点上を移動する」問題では、“合同式”の考え方を用いると取り組みやすくなります。
しかし下記の問題は、一般県立の入試問題なので、当然それを用いなくとも解くことはできます。
【問題】
五角形ABCDEの頂点Aにコマが置いてある。
大小2個のサイコロを同時に1回投げて、出た目の数の積だけ、
「A→B→C→D→E→A→B→…」
のようにコマを進める。
このとき、最も起こりやすいのは、どの頂点にコマが止まる場合か?
また、その確率は?
(答え; A, 11/36 )
【解説】
各頂点で止まる場合を次のように分類すると、取り組みやすくなります。
Aで止まる→5で割ると余りが0
Bで止まる→5で割ると余りが1
Cで止まる→5で割ると余りが2
Dで止まる→5で割ると余りが3
Eで止まる→5で割ると余りが4
次に、例えば、
「5で割ると2余る数」×「5で割ると3余る数」
の計算結果を考えてみましょう。
合同式で表すと
「2×3≡6≡1(mod5)」
となるので
「5で割ると1余る数」
となります。
この考え方を用いると、
「6×6マスの表」
が簡単に作成でき、最も起こりやすいのは
「頂点Aで止まる場合(5で割ると余りが0)」
とわかります(11通り)。
未習の人にとっては、ちょっと難しいかもしれませんね。
難関校をめざすのでなければ、今は合同式の考え方を理解しておかなくても構いません。