数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

平行線と比(2018青山学院)

「平行線と比」の分野の理解度を確認できる良問です。

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【問題】
AB=6,BC=8,CA=7,BD=2,AD〃EFG
(1)AE:DG=?
(2)AF:DG=?
(3)AE:AF=?
(4)△CFG:△AEF=?


(答え; 3:1,7:6,18:7,1:4)


※なお、下図のような「誤った比」で考えることのないように十分注意しましょう。
「何となく成り立ちそうだから…」という取り組み方は禁物です。

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また、上図のような「平行線と比」の条件が与えられたとき、例えば、
「a,c,m,nからbを求める」
ことができるようにしておきましょう。


【解説】

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(1)
△ABD∽△EBGより
AE:DG=BA:BD=3:1

なお、上記の比が分かりにくい人は、
「Aを通りBCに平行な直線とEGとの交点をH」
としておき
「△ABD∽△EAH」
から求めても構いません。


(2)
△CFG∽△CADより
AF:DG=CA:CD=7:6


(3)
(1),(2)より
AE:AF=18:7


(4)
Gは線分DCの中点でAD〃FGより
Fは線分ACの中点(→△CFG=△AFG )
AD:FG=2:1(*1)

また、△ABD∽△EBGより
AD:EG=2:5(*2)

(*1),(*2)より
GF:FE=1:4
=△AFG:△AEF=△CFG:△AEF



(4)では、
「線分比を面積比に変換」
しましたが、この発想法を用いることで簡単に解けてしまう問題は結構あります。
さらには、
「体積比も面積比・線分比と相互変換」
できるようにしておきましょう。