数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

円に内接する台形(2018桐蔭学園)

「平行線と円との4つの交点からなる四角形」
あるいは
「円に内接する台形」
は必ず“等脚台形”になりますね。


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【問題】
円の半径を13とするとき、図の斜線部分の面積は?
(ただし円の中心Oは台形ABCDの内部にある)

(答え; 169π/2-120)


実際の入試では、誘導設問があって上記の設問があるのですが、このくらいは一発で求められるようにしておきましょう。


【解説】

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円の半径13が与えられているので、まずは中心Oと4点を結びます。

次に“等脚台形での鉄則”に則り、
A,Dから垂線AE,DFをひきます。

さらに、
中心Oを通る上・下底への垂線GOHをひきます。

これで補助線の準備は完了です。


ピタゴラス数を用いて
直角△OAGよりOG=12
直角△OBHよりOH=5

よってGH=AE=17なので
直角△ABEで三平方より
AB=13√2(=DC)

これより
△OAB(≡△ODC)は直角三角形
とわかります。

つまり、
∠AOD+∠BOC=360-90×2=180°
とわかります。

よって
(斜線部分の面積)
=(半円)-(△OAD+△OBC)
=169π/2-120