数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

平面における線分の回転軌跡

以前、「“空間”における線分の回転軌跡」を取り上げましたが、その“平面”バージョンです。
定番問題ではありますが、受験に向けて念のため確認しておきましょう。


【問題】
座標平面上に、A(-5,12),B(4,3)の2点がある。
このとき、
「線分ABを原点Oを中心として座標平面上を1回転」
させてできる軌跡の面積を求めよ。


【解説】
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ピタゴラス数から、
「OA=13,OB=5」
とすぐわかると思います。

しかし、そこで
「半径13の円-半径5の円=144π」
と答えた人がいたならば、この定番問題を取り上げた意味が出てきます。


回転の中心Oから線分ABへ下ろした垂線の足をHとします。
(※回転の中心から下ろした垂線の足が線分上にない場合は、冒頭のように回転軌跡の面積は簡単に求まります。)

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OH=7√2/2(<OB=5)となりますから、
回転軌跡の面積は、
「半径OAの円-半径OHの円」
で求まりますね。

∴289π/2