数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

円弧をアウトラインに含む図形(2019巣鴨)

「平面図形のアウトラインに円弧が含まれる」
ならば、その面積を求めるには円周率(π)が基本的には必要ですね(あの有名な図形を除いて)。
そこに着目して考えていけば、解法は見えてくるはずです。


【問題】
辺BCを直径とする円と辺AB,ACとの交点をD,Eとし、BEとCDとの交点をFとする。
AB=6,AC=4,∠BAC=60゜のとき、
(1)AD=?,BC=?
(2)DE=?
(3)斜線部の面積は?



【解説】
「円弧の中心角」に着目するのがポイントですね。

入試に向けては、「できるだけ効率的に解く」訓練も重要になってきます。


(1)
直角三角形の3辺比より、
AD=2,BC=2√7

(2)
∠DCE=∠DBE=30°なので、
円の中心をOとすると、
∠DOE=60°
よって△ODEは正三角形となるので
∴DE=√7

(3)
まず、
DF=4√3/3,FC=2√3/3
となるので、
DF:FC=2:1

また、
Dから線分AEへ下ろした垂線の足をHとすると、
DH=√3

よって、
△DEF=△CDE×2/3=√3/3

線分DE上側の斜線部分の面積は、
(60°扇形)-(正三角形)
=7π/6-7√3/4

∴斜線部の面積
=√3/3+7π/6-7√3/4
=7π/6-17√3/12