数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

グラフと回転体(2019鳥取県立)

「関数のグラフなどで囲まれた平面図形」の回転体についての問題です。
入試ではよく出題される分野です。

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【問題】
直線y=x-1とx軸との交点をA、
直線y=(1/3)x+3とy軸との交点をB、
この2直線の交点をPとする。
また、
3点A,B,Pを通る円とx軸との交点のうちAでない方の点をC、
この円における点Pを含まない弧ACと弦ACとで囲まれてできる図形をSとする。
この図形Sを、直線y=x-1を軸として1回転させてできる立体の体積は?


(答え;125√2π/12)

ヒント;△ABPはどんな三角形になるかチェックしましょう。


【解説】

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まず、
A(1,0),B(0,3),P(6,5)

直線ABと直線BPの傾きからAB⊥BP
よって、
「△ABPは∠B=90°の直角三角形」
とわかります。

ということは、
「線分APの中点Q(7/2,5/2)が3点を通る円の中心」
とわかります(半径は5√2/2)。

∠ACPも直角となるので、
C(6,0)
すると当然
AP⊥CQ
となることから、
「(図形Sの回転体)=(半球)-(円錐)」
とわかります。

∴回転体の体積は125√2π/12


※なお、正答にたどり着くには関係してきませんが、この円はy軸と点Bで接している訳ではありませんね。