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「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

立体の辺上の2動点(2019高知県立)

“動点”問題では、
「動点が3個以上」や、
「方向を変えたり止まったりの不規則な移動」、
「無限の移動における規則性」
などの様々な出題パターンが考えられ、入試においても頻出分野の一つです。

今回は「立体の辺上の2動点」を用いた標準問題でみていきましょう。


【問題】

AB=6,BC=8,CA=3,BE=12の三角柱ABC-DEFがある。
2動点P,Qは同時に出発し、辺上を下記のように動く。
(点P)B→Eを毎秒1の速さで動く
(点Q)C→F→Cを毎秒2の速さで動く
出発してからの時間をx秒(0≦x≦12)とする。
(1)線分PQが長方形BCFEの面積を2等分するときのxの値を全て求めよ。
(2)△DPQがDP=DQ二等辺三角形となるとき、線分PQの長さを求めよ。


ポイントは、各設問で「どのような条件式を立てるか」ですね。



【解説】
動点問題は、場合分けして考えるのが鉄則でしたね。


(1)
「面積を2等分する」
ということは、
「BP+CQ=12」
となればいいですね。

(0≦x≦6のとき)
x+2x=12よりx=4

(6≦x≦12のとき)
x+24-2x=12よりx=12

∴x=4,12


(2)
「DP=DQ
ということは、
「DPの2乗=DQの2乗」
ですね。

直角三角形である△DEPと△DFQで三平方を用いて、
「DEの2乗+EPの2乗=DFの2乗+FQの2乗」
これを解いてx=9
(方程式は省略しますが、場合分けしても同じ方程式となります。)

これより、
∴PQ=√(3の2乗+8の2乗)=√73