数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

サイコロの3つの目の数と整数問題(2022名古屋大学)

サイコロの目の数を用いた不定方程式問題は定番ですね。

「2つの目」だとあまりにも簡単すぎるので、「3つの目(つまり3元)」を用いた問題で練習しておきましょう。


例えば、ある国立大学の入試問題で、


【問題-1】
1~6の目が出るサイコロ1個を投げ、
1回目に出た目をa、
2回目に出た目をb、
3回目に出た目をc、
とするとき、
「ab+2cと2abcが互いに素」
となる確率を求めよ。


という出題がありました。

不定方程式の形ではありませんが、整数問題であることには違いがありません。

この設問であれば、小学生でも解いていけるはずです。


一応中学生向けに、上記条件で不定方程式問題を追加しておきましょう。


【問題-2】
「3(ab+c)=abc+7」となる確率を求めよ。



【解説-1】(2022名古屋大学
わかることを用いて、一つずつ理詰めで解いていけばいいですね。

まず、
「2cと2abcは偶数」
ですから、題意を満たすには、
「少なくともabは奇数」
である必要がありますね。

つまり、
「a,bは共に奇数」
ということがわかります。

後は、
「(aとb)の6パターン」
と、
「cの6パターン」
から、題意を満たすものを絞り込んでいけばいいですね。

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【解説-2】
まずは、
「(ab-3)(c-3)=2」
と、定石通りに式変形しましょう。

そして、
「(ab-3)と(c-3)がどちらも負」
という場合を忘れないように注意しましょう。

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