2020センター試験(数学Ⅰ・A)の必答問題を、高校入試模擬問題にアレンジしてみました。
本来は、高校課程で習う“ある定理”を用いて解く定番問題なのですが、その定理を知らない中学生でも十分に解けるいい練習問題となるはずです。
若干時間がかかるかもしれませんが、今までの勉強の成果を確認してみましょう。
もっとも、中高一貫校在学の中3生ならば、「数学Ⅰ・A」は原題のまま高得点を狙えたはずですね。
【問題】
△ABCにおいて、∠ACBの二等分線と辺ABとの交点をD、点Dから辺BCへおろした垂線の足をEとする。
BC=2√2,CD=√2,DE=√14/4のとき、次の問いに答えよ。
(1)BDの長さを求めよ。
(2)ADの長さを求めよ。
(3)△ABCの外接円の半径を求めよ。
高校受験をする中学生は、
「どのような流れで解いていくか」
が肝心です。
(1)は、必ずできなくてはいけません。
(2)は、このブログを読んでくれていた人ならば方策を思いつくはずです。
(3)は、中堅以上の学校では定番問題ですね。
(答え;センター試験の通り)
【解説】
(1)
△CDEと△BDEで三平方より
∴BD=2
(2)
「角の二等分線の長さ」を求める公式を用いると楽なのですが、用いずに解いてみましょう。
まず、
Cから辺ABへおろした垂線の足をH
とします。
次に、△CBHと△CDHで三平方より方程式を立てて、
DH=1/2
これより
CH=√7/2
ここで、AD=xとすると、
CDが角の二等分線であることより、
AC=(√2)x
そして最後は、△CAHで三平方より、
(x-1/2)の2乗+√7/2の2乗=(√2)xの2乗
xの値は正なので、
∴x=1=AD
因みに、
「角の二等分線の長さ」を求める公式を使うと、
「2√2×(√2)x-2×1=(√2)の2乗」
より簡単にx=1と求まりますね。
(3)
「三角形の外接円の半径」
を求めるための流れを再確認しておきましょう。
まず、
外接円の中心をO、
直線COと外接円との交点(C以外)をF
とします。