数学の問題で、ダラダラと長い条件説明がなされている場合、はっきり言ってあまりやる気が起きない人の方が多いでしょう。
ましてや“悪文”であったならば、問題作成者(入試問題であったならばその学校の数学指導自体)の質を疑いながら、捨ててしまいたい気持ちになるのはよくわかります。
長文の問題を全否定している訳ではなく、条件設定の説明がわかりづらかったり、条件が正確に限定されるような表現になっていなかったり、文章構成力の無さからか同じような説明を何度も繰り返したり…、といった問題のことを指している訳です。
「短い問題文でいかに深く考えさせるか」
こそが数学の“良問”たる醍醐味でもありますが、小問集合などに取り組む際に、短い問題文であることをいいことに気を抜いたりしていると、痛い目に遭うかもしれませんよ。
【問題】
1~nまでの自然数が順に1つずつ書かれたn枚のカードがある。
この中から無作為に1枚取り出したカードに書かれた自然数をaとする。
「12/aが自然数となる確率が1/2」となるようなnの値を全て求めよ。
【解説】
まず、
「12/aが自然数」
となるには、
「aが12の約数」
であればいいので、
「1,2,3,4,6,12」
のどれかであることはわかりますね。
そして、
「確率が1/2」
となるようなnを探っていけばいいので、
∴n=10,12