以前にも扱った通り、斜角錐であっても、
「底面積とそれに対する高さ」
がわかれば、簡単に体積を求めることができますね。
しかし、実際の入試問題では、その“高さ”が求めにくい設定になっていることが多く、体積比などを用いて対処するのが得策となるでしょう。
今回の斜角錐も、簡単には体積が求められない設定なので、様々なアプローチが考えられますね。
「このアプローチがベスト!」というような卓越した解き方はないので、自分に合った解き方を再確認しておきましょう。
【問題】
三角柱ABC-DEFにおいて、
「AD=1,AC=DE=√5,∠ADE=∠DAC=90゜」
である。
線分AD,DE,EC,CAの中点をそれぞれK,L,M,Nとすると、
「四角形KLMNは正方形」
となった。
このとき、四角錘A-KLMNの体積を求めよ。
【解説】
まず、
「四角形KLMNは正方形」
であることから、
「三角錐AKMN×2」
で考えていくことにしましょう。
「△AKNの面積は簡単に求まる(√5/8)」
ことと、
「三角柱ABC-DEF」
であることを用いて、
「底面△AKNに対する高さ」
を求めることにしましょう。
「三角柱ABC-DEFの点K,Mを通る上下底面に平行な断面△KGH(GHの中点がM)」
で考え、
「点Mから辺KHに下ろした垂線の足をI」
とします。
(MIの長さが“底面△AKNに対する高さ”となりますね。)
「△KMH∽△KIM」
より、
「MI=√6/√5」
と求まるので、
∴四角錘A-KLMN=√6/12
※実際の入試問題では、
「線分NLの長さ」、
「△ADMの面積」、
「辺CEの長さ」
を求めさせた上で上記の設問があります。