今年の中学入試問題で、
「小学生相手にこのレベルの“整数との接し方”を試すのか」
という出題がありました。
その反面、高校入試問題であれば良問の部類に入る問題なので、上位校をめざす受験生には是非解いてもらいたいところです(小学生に負けていられませんね)。
小学生でこの問題を解けた人は、中学生になったら、数論に詳しい先生をつかまえて、
「私、整数が好きなんです!」
と目をキラキラさせながら訴えてみましょう。
きっと先生も目をキラキラさせながら、オモシロイ話や問題を教えてくれることでしょう。
【問題】
素因数が“2または5のみ”の自然数A,Bにおいて、
「A-B=7392」
の関係があるとき、Bの値を一つ答えよ。
【解説】
中学生向けに解説します。
こういう場合は、合同式で考えるのが便利ですね。
「7392≡2(mod5)」
となることから、
「A≡2,B≡0(mod5)」
であれば題意を満たしますね。
つまり、
「Aは2の素因数だけ、Bは5の倍数」
とわかります。
もちろん、
「A≡0,B≡-2(mod5)」
でも構いませんが、Bの値を一つ求めるだけなので、これだと面倒なだけですね。
ここで、
「2の10乗=1024」
を知っていると楽なので覚えておきましょう。
「Aは下1桁が2で7392より大きな数」
であることから、
「A=1024×8=8192」
とすれば題意を満たすことがわかりますね。
∴B=800
小学生の場合は、上記の過程をゴリゴリ考えていくしかないと思うのですが…