数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

ちょっとオモシロイ「連続する3つの自然数」問題(2021栄光学園中)

「2021=43×47」であることに着想を得た、ちょっとオモシロイ整数問題が今年の中学入試において出題されました。

それは、
「2つの異なる素数の積」
で表される(素因数分解される)自然数に着目した問題です。

但し、
「“2種類”の素数の積」
として素因数分解される自然数ではなく、例えば、
「2×2×3(=12)などは該当しない」
ということです。


【問題】
33=3×11
34=2×17
35=5×7
となることから、この連続する3つの自然数は全て
「2つの異なる素数の積」
で表される。
上記以外の100以下の自然数において、このような「連続する3数の組」を全て求めよ。



「100以下」ということで力業も可能でしょうが、論理的に絞り込むことをまず考えましょう。



【解説】
まず、
「連続する3つの自然数
とは、どのような3数であるのかを考えましょう。

この3数の中には、
「3の倍数が必ず1つ含まれている」
ことに着目すべきですね。

そこから先は、
「3×素数
となる自然数の前後をチェックしていくしかありませんね。

すると、
「3×29と3×31」
のときに該当する3数が現れるので、
∴(85,86,87),(93,94,95)



なお、実際の入試においては、
「連続する4つの自然数の場合」、
さらには
「連続する7つの自然数の場合」
にまで発展させた設問があり、小学生がどこまで対応できたのか興味深い内容になっていました。