“正多角形のみで構成された多面体”には、様々な種類がありましたね。
今回は、“全ての面が合同な正三角形”となる多面体です。
代表的なものが、“正四面体”や“正二十面体”ですね。
では、
「どうして今回の立体を“正多面体”と表現しないの?」
と言っているような人は、下記を振り返りましょう。
【正三角形のみで構成された多面体】→
https://mcafejr.hatenablog.com/entry/2020/05/14/133933
今年の中学入試問題なのですが、“受験算数”慣れした小学生ならいざ知らず、中学生以上が解こうとすると逆に難しく感じてしまうかもしれません。
【問題】
図のような、正三角形6個から構成される六面体ABCDEがある。
点P,Q,Rは辺の中点で、直線PRと平面BCDの交点をSとすると、点D,S,Qは一直線上にある。
このとき、DS:SQを求めよ。
【解説】
言うまでもなく、
「点D,S,Qは一直線上にある」
という情報がヒントになるのですが、これは中学入試問題だからこその但し書きでしょう。
中学生以上ならば、この但し書きがなくとも、自ら導けるようにしておきましょう。
その上で、ある断面で考えていくのが正攻法となりますね。
しかし、その方法でいくと計算が面倒で、へたすると解ききれない人も出てくるかもしれません。
一方、“受験算数”慣れした小学生ならば、
「鉛直方向の正射影」
で考えることで簡単に解いてしまいます。
∴DS:SQ=5:1
なお、
「平面DPQRでこの六面体を切断したとき、点Aを含む方の立体の体積」
もすぐ求められるようにしておきましょう。
例えば、
「六面体ABCDEの1辺が1辺1の正方形の対角線に等しい長さ」
であれば、小学生でも体積を求められるはずです。
(※立体どうしの相互関係に着目しましょう。)
逆に、中学生以上ならば、
「どのように考えれば無理数を使わずに体積を求めることができるか」
を再確認しておきましょう。