数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

2023-01-01から1年間の記事一覧

「角度を求める問題」で“理詰め”の練習をしよう!(2023豊島岡女子中・改題)

この問題を一見して、 「どう解いていったらいいのか…」 とすぐに途方に暮れてしまうような場合は、 「わかることを一つずつ積み重ねていく」 ことで打開を図りましょう。 世の中の諸問題を、“理詰め”だけで解決することは不可能な場合が多いですが、数学の…

「平面図形の辺の比」を求めさせる良問(2023筑駒中・改題)

入試は毎年行われるものなので、その問題作成者は毎年頭を悩ませていることと思います。 とは言え、受験生にとっては入試の関門を突破できるか否かでその先数年の進路が決まってしまうので、適正な競争が行われるような内容の問題であってほしいと望むのも当…

平面図形2題(2023灘中・改題)

先日の中学入試問題から、平面図形の問題を2問取り上げてみましょう。 まずは小手調べに次の問題を、サッと解いてみましょう(手こずる人もいるかもしれませんが…)。 【問題-1】 AB=BC=5,CD=4,DA=2,∠C=∠D=90゜の四角形ABCDがある。 辺AB上にAE=1,BF=2となる…

「3桁の整数」をつくる問題(2023西大和学園中・改題)

新学期が始まる前のこの時期ならではの、誰でも取り組める問題をやってみましょう。 時間が無制限であれば誰でも解けるような問題は、“素早く正しく”解けないと及第点をあげることができません。 皆さんもそのつもりで、小学生たちがどのようにこの問題に取…

2023都立入試【数学】について

例年通りのレベルではあるのでしょうが、どうしても神奈川県立と比較してしまうので、「考えさせる量が少ないなぁ…」と感じざるを得ません…。 昨年よりはましにはなっているものの、そろそろ内容を大幅刷新した方がいいように思います。 そんな問題の中から…

2023大学入学共通テスト【数Ⅰ・A】について

今年は、昨年のような“時間ばかりかかる”ような問題はなくなり、平均点も例年並みに戻ることでしょう。 また、“変な設定のプレゼント交換”が題材とされた昨年から一転、最近日本の中高生にも人気が高まってきているバスケットボールを題材とした、なかなかオ…

2023神奈川県立入試【数学】-問6

「今年の立体問題は“錐体”が題材とされるだろう…」 と予想された中で、案の定“円錐”に関する出題がありました。 最後の設問は“ひもかけ”問題でしたが、あまりにも出し尽くされた感もあることから、出題者の工夫が垣間見えました。 中学課程では、線分の長さ…

2023神奈川県立入試【数学】について

最近の都立入試の易化に比して、神奈川県立の内容は、より思考・判断・計算力を要するものになっています。 今年は、問題中盤の問3で「解く時間を要する小問」が多く、これにペースを乱されずに取り組むことができたかが、一つのカギとなったことでしょう。 …

平行四辺形と相似

入試問題では、小問集合などで超定番の「平行四辺形問題」。 入試直前のこの時期、どんなパターンの問題であっても、その対処方法については多様に備えているはずですね。 ということで、その確認をしておきましょう。 【問題】 AB=9,AD=10の平行四辺形ABCD…

点と線分の軌跡(2022洛南・改題)

主に上位校入試でよく出題される“軌跡問題”です。 難問レベルではありませんが、「点」と「線分」の両方の軌跡の求め方の復習にはなるでしょう。 【問題】 AB=4,AD=AE=2√3である直方体ABCD-EFGHがある。 辺DC上に点Qがあり、AQ=4である。 点Pが、AP=4を満た…

円関連の実戦向け練習問題(2022熊本県立・改題)

円問題への取り組み方については、今まで様々なパターンで練習してきたと思いますので、この問題をすんなり解くことができるか試してみましょう。 【問題】 線分ABを直径とする円の中心をOとする。 弧AB上に点Cを、弧AC<弧CBとなるようにとる。 点Dを線分OB…

“複合比”問題(2022渋谷教育学園幕張)

入試本番も間近に迫ってきたので、比を求める本格的な実践問題に取り組んでおきましょう。 今まで培った様々な知識を総動員させて、複合的に比を組み合わせて解く問題です。 “パッと見”だけでは筋道が見えてきにくいので、「いかに落ち着いて取り組むか」も…

“色分け”問題(2022同志社・改題)

平面であれ立体であれ、この種の問題は「場合の数」分野の定番問題ではありますね。 しかし、落ち着いて方針を見極めた上で臨まないと、かなりの時間を要してしまったり、カウントミスを犯してしまったりしやすい問題でもあります。 基本スタンスとしては、“…