正三角形・正方形・正六角形などの正多角形を題材とした問題には、数え切れないほど取り組んできていることと思います。
しかし、それらの図形の特徴は知れ渡っているので、様々な対処法も簡単に思い浮かべられる人も多いことでしょう。
そこで、
「“正五角形”は…」
と考えると、数学的には非常に大切な図形ではあるのですが、小学生にはちょっと敷居が高くなってしまいます。
だとしたら、次に取り組むべきは“正八角形”です。
下記の問題は、いかにも“受験算数”らしい内容となっていますが、それを解くことを通して、正八角形の特徴を把握しておきましょう。
【問題】
面積30の正八角形ABCDEFGHがある。
△QER:四角形QRFG=1:3のとき、四角形QCDEの面積を求めよ。
【解説】
正八角形は、
「正方形の四隅から直角二等辺三角形を取り除く」
ことでつくることができますね。
但し、
「正八角形と正方形の辺の比」
には無理数が含まれるので、小学生に出題する場合は、その範囲が狭められてしまいますが、
「正八角形のつくり方」
さえイメージできていれば、今回のような問題にも難なく対応できるはずです。
つまり、
「対辺がそれぞれ平行」
であることがわかるので、
「内部に1点(任意)をとる」
ことで、
「面積を二・四・八等分」
することが可能となりますね。
それを応用すれば、次のような関係が見えてくるはずです。
「△QER=□、四角形QRFG=□×3」
とおけば、
「30/2-□×4=30/3」
となるので、
「□=5/4」
と小学生でも導けますね。
∴四角形QCDE=30/3-5/4=35/4