数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

正六角形の“折り返し”

いわゆる平面図形の“折り返し”問題とは、
「平面図形を紙のようなものと考えて“折り返す”などの条件設定を施した問題」
のことです。

「正六角形の“折り返し”」
であれば、小学生でも解きやすいはずなので慣れておきましょう。


なお、
「平面図形を“折り返す”?」
とは、よく考えると変な表現ではありますが、言わんとしていることは一応わかると思います。

ただ、あまりにも厳密に表現すると長ったらしくなってしまうこともあり、時に“いちゃもん”をつけたくなるような表現(紙などの設定の説明なしでの“折り返し”など)の問題文になってしまうこともあるのです。

それを避けるとなると、下記のような表現方法となります。



【問題】
面積6の正六角形ABCDEFがある。
線分EF上にEG:GF=1:2となる点Gをとる。
直線CGに対する点D,Eの対称点をそれぞれ点D',E’とする。
(※この正六角形を線分CGを折り目として折ると「点D,Eがそれぞれ点D',E’に移った」ということ。)
このとき、七角形ABCD'E’GFの面積を求めよ。



【解説】
三平方の定理」を学んだ後ならば、正六角形の1辺の長さを設定して出題するところですが、この問題のエッセンスはそこにはないので、小学生にも簡単に取り組めるように設定してあります。
(※因みに、面積6の正六角形の1辺の長さを正確に表現することは、高校生にならないとできません。)


正六角形は等分しやすい平面図形なので、「面積比」に着目して考えていきましょう。

まず、
「△CDE=1」
であることはわかりますね。

次に、
「△CEG=△CEF×1/3=2/3」
であることに気づけるようにしましょう。

つまり、
「折り返す部分の面積は5/3」
とわかるので、
∴七角形ABCD'E’GF=6-2×5/3=8/3