数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

図形どうしの面積の差

この時期は、なぞなぞのようなちょっとオモシロイ問題でリフレッシュしてみましょうか。
 
 
ある図形の面積を求めること自体は難しいものの、
「ある図形とある図形の面積の差」
であれば求めることが可能な場合があります。
例えば、
 
【問題】
正三角形ABCの辺AC,AB上にそれぞれ点D,Eを、
「∠DBC=∠ECB=45゜」
となるようにとり、
「BD=10」
とする。
線分DBと線分ECの交点をFとするとき、
「△FBC-四角形AEFD」
を求めよ。
 
 
「“定規直角三角形”の3辺比」
は中3生以上であれば知っているはずですが、中2生以下でも、部分的な辺の比であればわかりますね。
 
さらに、
「直角二等辺三角形の斜辺と他の1辺の比」
中2生以下では求められないものの、例えば、
「斜辺10の直角二等辺三角形の面積」
であれば求めることができるはずです。
 
上記のことがわかっていれば、誰でも解くことができるので、この類の問題が初見であれば、一度解いておくといいでしょう。
 
 
【解説】
例えば、辺AC上に、
「∠GBA=45゜となる点G」
をとると、
「△BDG=10×5×1/2=25」
が求めるべき
「△FBC-四角形AEFD」
の値となりますね。
 
まだ、
「ん?」
となっているのであれば、例えば
FBCと四角形AEFDにそれぞれ△CDFを加える」
ということを試してみましょう。
 
 
(2024麻布中・改題)
 
 
 
★今回のポイントとしては、
「相殺される部分を“見える化”する」
ことですが、さらには
「相殺される部分をつくり出す」
という操作も今後大切になってくるので覚えておきましょう。