受験の時期も近づいてきたので、
「限られた時間内に頭の中だけでイメージできるか」
が重要になってきます。
試験中と同様に、「見取り図」を描きながら考えてみましょう。
【問題】
この展開図は、
「1辺2の正三角形と正方形のみ」
で構成されている。
これを組み立ててできる多面体の体積を求めよ。
小学生は、「どんな多面体か」を説明できればOKです。
【解答】
実際の問題では「透視図」も与えられているので、取り組みやすくなっています。
組み立ててできあがった多面体は、いわゆる「準正多面体」となります。
以前取り上げた「サッカーボールのような多面体(切頂二十面体)」も、同じグループに属します。
体積(40√2/3)を求めるには、2通りのアプローチがあります。
(1)立方体から考える方法
1辺2√2の立方体から8個の三角錐を取り除けばいいですね。
(2)正八面体から考える方法
1辺4の正八面体から6個の四角錐を取り除けばいいですね。
「準正多面体」をマスターしておく必要はありませんが、立体を頭の中で組み立てる練習材料としては格好の立体です。
(2021/9/11更新)
「慶應義塾」において、2020年も続けて題材とされていた準正多面体が、翌2021年には「早実」においても出題されていました。
「早慶」に大人気の立体ですね。
展開図であったり、向きを変えた見取り図であったり、1/2の立体であったりと、アプローチ方法を色々と工夫してきてはいますが、「どんな立体か?」ということさえわかってしまえば、様々な設問に対応しやすくなります。
難関校をめざすのであれば、正多面体だけで満足せずに、“準正多面体”にまで慣れ親しんでおいた方がいいでしょう。