条件設定がちょっとオモシロイと思います。
「平面図形を折り返したときの成立事項」をしっかり把握できていないと、解くのに時間がかかってしまうかもしれません。
今までの勉強の成果を確認してみましょう。
【問題】
1辺の長さ3の正方形ABCDを、頂点Aが辺BC上にくるように折り返す。
頂点Aが移った点をP、折り目と辺AB,CDとの交点をQ,Rとする。
BP=DRとなるときのDRの長さを求めよ。
(※発展問題;「QRの長さも求めよ」)
【解説】
まず、折り返したのですから、
「AP⊥QR」
となりますね。
さらに、
「AP=QR」
となることも把握できていますか?
Rから辺ABへおろした垂線の足をSとすると、
「△ABP≡△RSQ」
が成り立つことから導けるんでしたね。
(※初見の人は自分で証明しておきましょう。)
BP=DR=xとすると、
「AS=SQ=x」
となりますね。
すると、
「AQ=PQ=2x,BP=x」
となることから
「QB=(√3)x」
とわかりますね。
よって、AB=3なので、
「2x+(√3)x=3」
を解いて
∴x=DR=6-3√3
(2015東海)
【発展問題/解説】
QRを求めるには、
「二重根号の開き方」
もしくは、
「(15-75-90)三角形の3辺比」
を求められないと解けません。
前述の通り、
「AP=QR」
となるのでAPの長さを求める方法を考えましょう。
△ABPで三平方より求めるには、
BP=6-3√3
となるので“二重根号”を開く必要があります。
それができないのであれば、
「△ABPが(15-75-90)の直角三角形」
となることから、
「△ABPの3辺比」
を求めることができるならば、APは求められます。
∴AP=QR=3√6-3√2
いずれも、上位向けの発展事項となりますので、詳細は省きます。
しかしながら、都立高校入試でも出題されています。
(参照→「2019 都立八王子東/数学 概観」)