数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

ちょっとオモシロイ「円と相似」問題(2020千葉県立)

「問題文において与えられる条件」というものは、それが全て満たされることによって初めて「求めるものが限定」されるように設定されるべきでしょう。

今回の千葉県立の問題は、「一般公立入試問題」ということもあって平易な内容にするためか、“余計な条件”が付加されて出題されていました。

とは言え、何段階かの論理を積み上げて解く“ちょっとオモシロイ”内容の問題なので、余計な条件を取り除いた上で取り組んでみましょう。

小学生は、「OG:GB」が求められるようにしておきましょう。


【問題】(2020千葉県立・改題)

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図のように、線分AEを直径とする円Oの周上に点B,Dがある。
AB⊥ODで、この2つの線分の交点をCとする。
また、線分DEと線分AB,OBとの交点をそれぞれF,Gとする。
「BE=6,CF:FB=1:8」のとき、△GFBの面積を求めよ。


(答え;24/13)


【解説】
実際の入試問題では、
「AD:DE=1:3」
という条件も記載されていました。

しかし、今回設定した
「CF:FB=1:8」
という条件のどちらかが設定されていれば、他方は必然的に導かれますね。

しかも、「AD:DE=1:3」を導かずとも解けてしまいます。


まず、
「OD〃EB」
となることより、
「CD:EB=1:8」
となり、
「OC=EB/2」
であることから、
「OD:EB=OG:GB=5:8」
が導けます。

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また、このことから
「△OCBは3:4:5の直角三角形」
とわかり、
「△OCB∽△EBA」
であることから、
「AB=9/2」
が求まります。

さらに、
「AO=OE,AC=CB」
より、
「△OCB=△EBA×1/4」
もわかりますね。

これらより、
∴△GFB=△OCB×8/13×8/9=24/13