数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

円に内接する最大の三角形

今回は、“最大”となる条件設定の動点問題をやってみましょう。

円関連の問題としては頻出分野なので、しっかり再確認しておきましょう。



【問題-1】
∠B=90゜の△ABCがある。
頂点Bから辺ACに垂線をひき、その交点をDとすると、DB=3,CD=1である。
3点A,B,Cを通る円周上に点Pをとったとき、△BCPの面積の最大値を求めよ。



なお、先日の共通テスト(数Ⅰ・A)の「外接円問題(必答)」から、中学課程の履修だけで対応できるものを抽出すると下記のようになります。

この問題を解くに当たってのポイントも、上記問題と同様になります。


【問題-2】
外接円の半径が3である△ABCがあり、点Aから直線BCに引いた垂線と直線BCとの交点をDとする。
2辺AB,ACの長さの間に「2AB+AC=14」の関係があるとき、ABの長さのとり得る値の範囲を求めよ。



【解説-1】(2021國學院久我山・改題)
まずは、
「AB=3√10,BC=√10,CA=9」
を求めておきましょう。

ここで、
「円の中心をO、辺BCの中点をM」
とすると、題意を満たす点Pは、
「半直線MOと円との交点」
の位置となりますね。
(∵円内部の最長線分は直径ですね★)

よって、
「MO=3√10/2,OP=9/2」
より、
∴△BCPの最大値=(15+5√10)/2



【解説-2】
★さえ失念していなければ、
「4≦AB≦6」
とわかりますね。