数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

小学生の方が速く解ける?大学入試問題(n進数編)

この前は「2進数」の問題だったので、今回は「8進数」でいきましょう。

ザックリ言ってしまえば、
「0~7の最大8種類の数字からつくられた数」
のことでしたね。

例えば、
「8進数の“123”=123(8)」
を10進数で表すと、
「8×8×1+8×2+3=83」
となりますね。


下記の問題は、ある大学の入試問題なのですが、「小学生の方が速く解いてしまうのではないか」と思える内容なので、物怖じせずに小学生もチャレンジしてみましょう。



【問題】
ある自然数mとm×2を8進法で表すと、ともに4桁で数字の並び方が逆になる。
その自然数mを8進法表記で答えよ。



中学生以上ならば、10進数に直して、
「方程式を立てて整数を絞り込んでいく」
という方法を選択するのではないでしょうか。

しかし、この方法だと絞り込み方が若干面倒で、“整数”が苦手な場合は投げ出してしまう可能性もあり得るでしょう。

一方小学生は、最初の段階でかなり絞り込むことができる与条件なので、最後はお得意の“力業”であっさりと解いてしまうことが可能だと思います。
(※「8進法における乗法」を理解していないと厳しいかもしれませんが…。)



【解説】
まず、
「m(8)の下1桁に0,1はあり得ない」
ことは明らかですね。

まだ6パターンありますが、
「2倍しても4桁で数字の並びが逆」
という条件から、
「m(8)の下1桁は5しかあり得ない」
ことがわかります。

あとは8パターン調べれば答えは出てきますね。



※どうしても自信が持てない場合は、答案をコメント(非公開)してもらい、正しければ「正解」とリプライしておきます。
正しくなければ、希望のない限りリプライはしません。