数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

「代表値問題」で“理詰め”に慣れよう!-2(2021学大附)

【問題-1】よりは若干“推理”しにくいかもしれませんが、落ち着いて考えれば理解できるはずです。


【問題-2】
50点満点のテストを8人が受け、その結果は、
「42,25,9,37,11,23,50,31(点)」
であった。
この日欠席したAとBの2人が後日テストを受けたところ、
「Aの得点は26点」、
「AとBの得点の平均値が、AとBを含めた10人の得点の中央値と一致する」
という結果となった。
このとき、Bの得点として考えられる値は何通りあるか?
但し、得点の値は整数とする。


【考え方-2】
まず、
「判明している得点」
から何がわかるか?

次に、
「2人の平均値と全員の中央値が一致する」
とはどういうことか?

そして、2つのことから何が導けるか?


【解説-2】
まず、第1ステップで読み取るべきことは、
「Aだけを加えた9人でA(=26)はNo.5」
となることから、
「10人の中央値は必ず(A+□)/2」
で計算されるということです。
(※□はAの前後の順番の人の得点)

そして第2ステップは、
「AとBの得点の平均値は(A+B)/2」
で、題意より、
「(A+B)/2=(A+□)/2」
とならなければいけないので、
「□はBの得点(Bと同じ得点の人がいる場合を含む)」
となりますね。

よって、最後の第3ステップとして、
「Bを含めない段階で..,25,26(=A),31,..」
という順番になることから、
「25≦B≦31」
であれば題意を満たしますね。

∴7通り

(2021学大附・改題)



“理詰め”に長けるのは当然のこととして、難関校になればなるほど、
「いかに平常心で臨むか」
が入試においては大切になってきます。

該当する人は、模試などの様々な機会を通して、今から鍛錬しておきましょう。