「除数」や「剰余」に関する問題においては、“合同式”を用いると楽でしたね。
全員がマスターすべきものではありませんが、上位校合格をめざすのであれば、マスターしておいた方がいいでしょう。
下記の問題も、原題では誘導されながら解いていく形式なので、合同式が使えなくても解けるようにはなっています。
とは言っても、結局は合同式と同じ考え方で解いていくので、使える人にとってはまだるっこしく感じるかもしれません。
そこで例によって、誘導なしで解いてみましょう。
【問題】
千の位をa、百の位を4、十の位をb、一の位を6とする4桁の自然数Nがある。
(1)29で割り切れる最小のNは?
(2)125で割った余りが最も大きくなるようなNは全部で何個あるか?
【解説】
まずは、
「N=1000a+10b+406」
となりますね。
(1)では、
「N≡14a+10b≡0(mod29)」
となるような最小のNを求めるので、
「aに着目」
して考えていけばいいですね。
すると、
「a=2,b=3」
のとき題意を満たすので、
∴2436
(2)では、
「N≡31+10b(mod125)」
となることから、題意を満たすには、
「b=9」
であればよいことがわかります。
そして、
「aには制限がかからない」
ので、
∴9個