(2020/3/25更新)
今年の受験生読者より、
“最難関校に見事合格!”
との嬉しい便りが届きました。
弱冠15歳が、見ず知らずの大人の書くブログにコメントするのは、大変な“勇気”が必要だったのではないかと推測します。
しかしそのおかげで、
「受験生の読者もいるはず」
との思いで記事を書いてきたことが報われた感じがしました。
その「オリバー」さんは、同世代へ向けた情報をリアルタイムで綴っています。
今後は、
「高校受験からでも最難関校を目指せる!」
という自らの経緯も綴ってもらえると、
“中学受験をするか否かで迷っている小学生”
やその親御さんに向けて、大変役立つ情報になるのではないでしょうか。
※なお、下記問題で、
「△PABが最小」
との条件を外すと、
「上下左右にV字型の軌跡」
が現れることになりますね。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「小学生がどうやって解いているのだろうか?」と感じた問題です。
原題では、誘導設問の後に下記の設問があるのですが、それでも小学生には難しいと思うのですが…。
但し、トップレベルの子たちは“論理に裏打ちされた直感力”も鋭いので、答えを導くだけならば可能かもしれません。
一方、現中2生以上ならば解ききってほしいのですが、発展事項を習っていないと厳しいかもしれません。
今回は誘導設問なしとしますが、考えるヒント(※)を付加しました。
しっかりと論理展開が示せるように解いてみましょう。
【問題】
AB=2,AD=1の長方形ABCDの内部に、△PAB,△PBC,△PCD,△PDAの面積が全て異なるように点Pをとる。
面積の一番小さいものと二番目との差、二番目と三番目との差、三番目と四番目との差は全て等しいものとする。
△PABの面積が一番小さい場合、点Pとして考えられる全ての位置を図に描け。
(※最小の三角形の面積をmとし、そこからnずつ面積が大きくなっていくものとして考えてみよ。)
【解説】
まず、
「4つの三角形の面積の合計は長方形の面積に等しい」
ので、
「4m+6n=2」
つまり、
「2m+3n=1」(*)
この1,2は
「長方形の縦,横の長さ」
に等しいですね。
さらに、
「面積がnずつ大きくなっていく」
ことを考慮すれば、下図のような考え方ができますね。
ここまでくれば、m,nを用いて、
「点Pをパラメータ表示」
すれば、
「点Pの軌跡」
が見えてくるはずですね。
点Aを原点とすれば、
「P(2m+2n,m)」
とパラメータ表示できますね。
(※△PDAが二番目の場合)
あとは、
「x=2m+2n,y=m」
とおいて、(*)を用いてm,nを消去すればいいですね。
すると、
「y=3x/2-1」
というxとyの関係式が導けます。
ここで、
「△PAB(=m)は最小三角形」
であることから、
「0<m(=y)<1/2」
となることも忘れないようにしましょう。
さらに注意しなければいけないのが、
「二番目に小さな三角形(No.2)は特定されていない」
ので、
「No.2が△PDAの場合と△PBCの場合」
の両方を考えなければいけません。
∴答えは図(赤線)のようになります。
(○は描き入れなければ正答とはなりませんね。)