数学カフェjr.

「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

面積を活用しよう!(2022東海)

図形の面積がわかれば、ある辺の長さや線分比や体積比を求められたりしますね。
 
特に、
「線分比~面積比~体積比の変換」
は大切で、一見難しそうな問題をアッという間に解いてしまうことも可能な場合があります。
 
これから入試へ向けて、様々な問題を通して慣れていきましょう。
 
 
【問題】
1辺6㎝の正六角形ABCDEFがあり、四角形ABCDの内部に、△PAB=10√3 c㎡,△PBC=8√3 c㎡となるように点Pをとる。
(1)△PDAの面積は?
(2)点Pを通り、対角線ADに平行な直線と辺ABとの交点をQとするとき、線分AQの長さは?
(3)辺上BCの点Rを、線分PRが辺BCに垂直となるようにとったとき、線分BRの長さは?
 
 
ある“模範解答”では、頑張って補助線を引いた上で(3)をややこねくり回して解いていましたが、この設問の流れに沿って“面積”を活用していけば、素直に解けるはずです。
 
 
【解説】
(1)
PBCの面積と底辺BCの長さがわかっているのですから、高さが求まりますね。
すると△PDAの底辺ADに対する高さもわかるので、
∴△PDA=2√3c㎡
 
 
(2)
(1)の高さの比からAQ:QBの比がわかりますね。
∴AQ=2/3
 
 
(3)
(2)の直線と辺CDとの交点をSとします。
 
すると、△PABと△PCDの面積比から、
「QP:PS=10:7」
とわかりますね。
 
ここで、
「BR=x」
とおくと、
「(8/3+x):(6-x+8/3)=10:7」
となるので、
∴BR=4