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「知っておいてほしい」又は「ちょっとオモシロイ」初等数学を、高校受験をする又は中高一貫校在学の中学生を中心に、小学生~大人の方に向けてお伝えしていきます。

“角の内部”における反射問題(2022國學院大学久我山・改題)

光が反射する際の性質(入射角=反射角)に基づいた「反射を伴う軌跡問題」も定番ですね。
 
そんな反射問題の中から、今回は
角を形成する2つの半直線で囲まれた“角の内部”
における軌跡を問うものです。
 
どのような場における反射であっても、その取り組み方には変わりがないことを確認しておきましょう。
 
 
※なお、“折り返し”問題と同じく、厳密にとらえると問題設定におかしな記述もありますが、その修正にこだわりすぎると条件説明だけでかなりな文章を要してしまうので、今回はご容赦願います。
 
 
【問題】
∠XOY=20゜となる半直線OX上の点Aから、半直線OY上の点Bに向けて∠OAB=30゜となるように、レーザー光を発射する。
するとレーザー光は、点Bで反射(1回目)したのち、半直線OX上の点Cでまた反射(2回目)する。
このとき、∠ABY=∠OBCとなっている。
その後も同じように進み、
「3回目の反射点をD,4回目の反射点をE,…」
とする。
このとき、∠OFGの角度を求めよ。
また、OA=10とするとき、AB+BC+CD+DE+EF+FGの値を求めよ。
 
 
【解説】
順番に反射を繰り返していけば、
「点Gと点Aが一致」
することがわかりますね。
∴∠OFG=∠OBA=130゜
 
また、反射問題における常套手段として、
「対称点をとって考える」
と簡単に“軌跡の長さ”を求めることができましたね。
 
「Gの対称点G'」
をとってやると、
「AB+BC+CD+DE+EF+FG=AG'」
となり、
「OG'=OA,∠AOG'=120゜」
であることから、
AB+BC+CD+DE+EF+FG=10√3